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アイリスオーヤマ、赤ちゃん用紙おむつに参入 ネピア「Genki!」取得

アイリスオーヤマが王子ネピアの「Genki!」ブランドのラインセンス契約を締結

アイリスオーヤマは、王子ネピアの国内「赤ちゃん用おむつ」の生産設備を、11月21日付で一部取得。王子ネピアが国内で販売する「Genki!」ブランドのラインセンス契約を11月25日付で締結した。富士裾野工場の一部を改修し、2025年上旬を目途に赤ちゃん用紙おむつの生産を開始する。

王子ネピアは「赤ちゃん用紙おむつ」の生産を9月に終了。在庫がなくなり次第、販売終了としていた。大人用の紙おむつは引き続き生産・販売している。

今回アイリスオーヤマが、王子ネピアの赤ちゃん用紙おむつの生産設備を取得し、「Genki!」ブランドのライセンス契約を締結したことで、赤ちゃん用紙おむつ事業に新規参入する。

紙おむつを生産予定のアイリスオーヤマ富士裾野工場は、飲料水の生産工場として2023年7月に稼働を開始。重量物の飲料水を積載したトラックは積載量規制で荷台に空きスペースが生じるため、容量物の赤ちゃん用紙おむつを混載することで、積載効率を最大化でき、物流の効率化を実現する。

王子ネピアは「赤ちゃん用紙おむつ」の生産を9月に終了

同社は2020年、新型コロナの流行を契機にマスク需要が急増したことから、中国の大連工場と蘇州工場の2拠点の生産に加え、2020年7月に宮城県角田工場にマスク生産設備を導入。日本国内に月2億3千万枚のマスクを供給できる体制を構築した。

新型コロナが5類感染症に移行した後も、不織布製品の生産技術を活用した商品開発を行ない、マスク以外の除菌ウェットシートやフローリングシートなどの新商品を発売してた。こうした不織布製品の知見を活用したヘルスケア事業の強化を検討する中で、王子ネピアと協議を重ね、赤ちゃん用おむつの生産設備の取得と「Genki!」ブランドのラインセンス契約に至ったという。

今後、ヘルスケア関連商品は段階的にラインアップ拡充を図り、2030年にはヘルスケア事業で売上高約400億円を目指す。

富士裾野工場の所在地は、静岡県裾野市須山2810番地の4他。敷地面積は、60,759m2。延床面積は、20,981m2。10月時点で従業員数は約140名。物流倉庫の延床面積は45,583m2、パレット数は約80,000パレット。