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実データ使用の「バーチャル国際宇宙ステーション」 Steamで公開

スペースデータは、JAXAから提供された実データを元に、国際宇宙ステーション(ISS)をデジタル上に再現した「バーチャル国際宇宙ステーション(ISS)」(β版)を無償公開した。PCゲームプラットフォーム「Steam」でダウンロードできる。同社は、宇宙ステーションや月面などの宇宙環境をバーチャル上に再現する技術「宇宙デジタルツイン」を推進しており、本プロジェクトはその第一弾。

国際宇宙ステーションの3D空間や実際のISS船内の環境をデジタル上に再現したもの。微小重力環境や気流などの宇宙ステーション特有の環境を、デジタル上に再現している。国際宇宙ステーションで活躍するJAXAの宇宙ロボットや宇宙飛行士の目線になり、宇宙ステーションの船内や宇宙空間を探検することが可能。

ゲームやエンターテインメント、教育事業での利用から、宇宙ロボットや宇宙実験のシミュレーションなどにも利用できる。

スペースデータは、JAXAと民間事業者が共同で新たな発想の宇宙関連事業の創出を目指す「宇宙イノベーションパートナーシップ(J-SPARC)」の枠組みのもと、JAXAからISS「きぼう」日本実験棟で取得した船内環境データ(温度、湿度、風量、照度等)の提供を受け、宇宙で取得した実データをデジタル上に再現する取り組みを進めている。

同社は、オープンアーキテクチャによって技術を標準化することで、世界が協調して巨大なスペースコロニーを作る「オープン・スペース・コロニー構想」の実現を目指しており、バーチャル国際宇宙ステーションの配布はその一環としている。