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イトーキ、誰でも使える"社長室" オフィス兼ショールーム大規模改修

イトーキは、本社オフィス兼ショールーム「ITOKI TOKYO XORK(イトーキ トウキョウ ゾーク)」のワンフロアを大規模改修。11月7日に新名称「ITOKI DESIGN HOUSE」としてリニューアルオープンする。

前身である「ITOKI TOKYO XORK」は、2018年秋に社員が自律的に働き方をデザインするワークスタイル戦略「ABW(Activity Based Working)」を実践する場として開設。これまでも段階的にフロアのリニューアルが行なわれていたが、今回は「活動×居心地×機動性」をキーワードとして11階をリニューアル。テクノロジーとデザインを通じてオフィスワーカーのエンゲージメントを高め、働き方の変化に追随できる空間へと大規模改修した。

「ITOKI DESIGN HOUSE」は、イトーキのミッションステートメントである『明日の「働く」を、デザインする。』場。社員にとってはオフィスやラボ、ゲストにとっては世のなかにまだない「働く」を垣間見ることができるショールームとしている。

働き方の柔軟性が広がっていることをうけ、短期〜中長期で働き方の多様化、変化、進化に追随できる「機動性」を重視。短期的な変化に対しては、小型化した短時間のワークスポットや多目的性を持った大型テーブル活用による供給量の増量、予約利用促進による空き空間の削減などを提案。

一方で、中長期的な変化に対しては、造作家具を極力減らし解体・組立可能な家具を展開、ワイヤレス化(バッテリー運用)など、空間機能の供給量を可変させ機動性を持たせることにより、余剰や不満を解消し、最適化する。これによりオフィスワーカーの居心地や接点創造が強化され、生産性やエンゲージメント向上に繋げる。具体的な取り組み例は下記の通り。

形状を活かして個人、グループで使い方を変化させられる大型テーブル

空間の需要変化に対応するため、多様な形状やCMFが特徴のビックテーブル「Centra(セントラ)」(12月発売予定)を活用。コミュニケーション強化や出社率変化への対応が求められるコワークエリアにおいて、個人ワークとコミュニケーションを自然につなげ、用途に応じたフレキシブルな空間活用を実現する。

「ゆるやかに仕切る」と「つながる」を切り替えられるディバイダー

オフィスでの需要の揺れを吸収するバッファとなるのが、ディバイダー。ひらけた空間をゾーニングしながら、短時間の執務などのための「すわる」、シームレスなコミュニケーションのための「はなす」、書籍や備品の格納などその場所の活動を支援するための「しまう」という機能も付加することで、空間の意味合いが変わり「ゆるやかに仕切る」と「つながる」の両立を可能とする。2025年夏頃の発売を予定。

中央手前および奥の低い仕切りがローディバイダー(仮称)、奥の高い仕切りがハイディバイダー(仮称)
周囲を囲む高い仕切りがハイディバイダー(仮称)、手前のプランターと兼用の低い仕切りがローディバイダー(仮称)

「Fixed(固定)」でありながら「Fluid(流動)」な作り

空間としての魅力、居心地、惹きつける力を損なわないデザインと機能のバランスを確保。機能性だけでなく、デザイン性や素材にこだわったプロダクトやインテリアにより「居心地」を高め、「働く」に対するポジティブなマインドを醸成。組織の求心力強化や人材確保、企業価値向上に貢献する。

居心地や機動性を支える「データドリブンな運用」

オフィスの機動性と居心地を支えるための「データ」も活用。アジャイルなオフィス構築とその運用を支援するオフィスデータ分析サービス「Data Trekking」を活用し、オフィスワーカーの活動量・空間の稼働状況など、可視化・モニタリングされた働き方や働く環境のデータをもとにオフィスレイアウトや運用を変化させている。2025年に提供開始予定の会議室不足を解決する新ソリューション「Reserve Any」の実装も予定し、データドリブンなオフィス構築を発展させていく。

13階の社長室もリニューアル

大規模リニューアルに合わせ、社長室もリニューアル。壁を無くし、社長の不在時には社員が自由に使える、開かれた社長室「commons」としている。自由で創造的な空間を実現する「common furniture(コモンファニチャー)」を中心に構成し、対話から議論へとコミュニケーションを加速させ、パフォーマンス向上に繋げる空間とした。