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メルカリUS、山田進太郎氏がCEO兼任へ ラーゲリン氏は退任

メルカリ 山田進太郎 代表取締役 CEO(写真提供:メルカリ)

メルカリは5日、2025年1月1日付で、創業者で代表執行役CEOの山田進太郎氏が、米国のMercari(メルカリUS)のCEOに就任すると発表した。なお、山田氏は引き続き代表執行役 CEOを兼務。US事業の成長にこれまで以上にコミットし、2025年6月期のブレークイーブン達成を目指す。

メルカリの米国事業は、この数年苦戦が続いていた。2024年6月期決算の売上高は前年同期比9%減の293百万米ドルで、17百万ドルの赤字。GMV(総流通額)も前年同期比10%減の913百万ドルだった。4月に手数料モデルの変更などの施策を取ったものの大きな改善は見られていない。なお、現執行役 SVP of Global Strategy(グローバル戦略担当)兼 Mercari, Inc. CEOのジョン・ラーゲリン氏は、2024年12月31日をもって執行役を退任する。

メルカリは5日に、2025年6月期 第1四半期決算を発表。売上収益は前年比1%増の449億円、コア営業利益は同13%減の40億円となった。通期GMV(総流通額)は2,576億円で前年同期比5%増。

マーケットプレイス事業については、GMV成長率で前年同期比10%増を目標としているが、高成長領域(越境取引/BtoC)が順調に伸長したが、プロダクトアップデートの効果が第1四半期時点では限定的で、マーケティング施策の効果が想定を下回ったとし、YoY(前年同期比)+5%にとどまった。調整後コア営業利益率は37%で、メルカリハロを除くく調整後コア営業利益率は42%。

Fintechについてはコア営業利益4億円で2期連続の黒字。債券残高は2,000億円に達し、YoY+52%と順調に推移。分割払いも開始しさらなる拡大を見込む。

USについては、4月に販売手数料無料化などの大きな施策を打ったが、「期待していた効果が得られなかった」という。また、継続的なインフレ等による外部環境の影響もあり、GMVのマイナス成長が継続。そのため山田氏が統括する体制に刷新し、現状施策は継続しながら、再成長軌道への復帰に向けた戦略を検討していくとする。