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イオンと京成が資本業務提携 ヨーカドー津田沼店跡地をランドマーク化

営業していた当時のイトーヨーカドー津田沼店(写真奥/'24年4月撮影)

イオンと京成電鉄は、10月31日に資本業務提携を締結。両社が保有する不動産情報を共有し、イオングループ各事業による出店を含めた街づくりや共同取り組みを検討する。第1弾の取り組みとして、新津田沼駅直結のイトーヨーカドー津田沼店跡地の再整備による新たなランドマーク化を計画している。

イトーヨーカドー津田沼店は9月に営業終了となったが、同店があった「津田沼12番街ビル」は京成グループの新京成電鉄が保有している。また、'25年4月1日には京成電鉄が新京成電鉄を吸収合併し、新京成電鉄株式会社は解散する。新京成線は京成「松戸線」となる。

津田沼12番街ビルの規模は地上8階・地下1階。同ビルを中心とした駅周辺施設を京成グループが改修、刷新し、同駅北側に隣接するイオンモール津田沼とともに、イオンリテールが一体的に運営することでバリューアップを行なう。

2棟を一体運営する上で、それぞれの棟の役割を明確にし、10代から30代のMZ世代からファミリー層、シニア層まで幅広く支持される商業施設を目指す。

新たな商業施設では、食品をはじめとした日常に必要な商品やサービスに加え、レストランスペースやライブ会場としても使えるイベントホール、イオンシネマによるエンターテインメント機能なども兼ね備えた施設を検討する。

資本業務提携については、両社はともに千葉県に本社を置き、同じ地域で異なる社会インフラを提供する企業であることから、お互いの持つアセットとノウハウを掛け合わせることにより、地域に合わせた街づくりを通じて、地域の活性化に貢献できるとしている。

開発および不動産事業においては、保有する不動産の情報を共有し、また両社が今後新たに取得する不動産の情報についても相互に共有。イオングループの各事業会社は京成電鉄から提供される不動産の情報について出店を検討する。特に、京成電鉄沿線エリアを中心とする東京都内から千葉県までの地域において、商業施設の開発を推進する。

この取り組みにおいて、イオンは主に店舗開発と店舗運営を担い、地域店舗網の拡充に取り組み、京成電鉄は主に物件の開発、取得、賃貸を担い、不動産業の強化に取り組む。

そのほか、小売事業においては、イオンが京成グループの京成ストアと協業し、品揃えやサービスの拡充を図る。交通事業においては、イオングループの既存・新規商業施設における利便性向上に向けた交通サービスの充実について両社で協議する。そのほか、イオンの持つ決済手段・ポイントと京成グループのサービスとの連携や、両社の施設の相互利用を目的とした両社のアセット・媒体を活用したプロモーション・イベントを実施する。