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AI検索の「Perplexity」、公開情報と社内のナレッジを統合する新機能

Internal Knowledge Search

AIと検索技術を融合させた検索エンジンを提供するPerplexityは17日、ユーザーや社内のナレッジとWeb情報をシームレスに融合して使える「内部ナレッジ検索(Internal Knowledge Search)」とコラボレーションハブ機能「Space」を発表した。ナレッジ検索は、有料のPerplexity Pro(20ドル)とEnterprise Proで利用可能となる。

内部ナレッジ検索は、Webの情報だけでなく、社内の情報も含めて、Perplexityで検索可能にする機能。これまでPerplexityでは、ファイルをアップロードし、Web検索と組み合わせて回答を得ることはできたが、内部ナレッジ検索により、公開されたWebコンテンツと社内ナレッジベースの両方を検索できるようになる。

これにより、最適な情報にシームレスにアクセス・統合可能となり、より適切で必要な答えに迅速にたどり着けるようにする。Enterprise Proの一部の顧客には、内部ナレッジ検索を早期提供しており、金融では、社内調査、電話メモ、最新の業界ニュースを活用し、強固なデューデリジェンス(投資やリスク評価)につなげているという。

また、営業・事業開発においては、過去の資料とウェブからの最新情報を組み合わせることで、RFP(提案依頼書)のプロセスを素早く行なえるようになるという。人事では、従業員が既存のファイルを検索できるようにし、福利厚生や健康に関する回答を従業員が素早く見つけられるようになる。

Introducing Internal Knowledge Search & Spaces

こうした社内・内部データが利用可能になることで、これまでのPerplexityの強みであった、「公開情報と汎用的な知識」からの回答だけでなく、「特定のビジネスに関連する情報の知識」も活用。「すべての調査を1つの統合されたナレッジプラットフォームで実行できるようになる」としている。

Perplexity Spacesは、AI搭載の調査・コラボレーションハブとして展開。共同作業の「スペース」としてプロジェクトメンバーが参加可能で、スペースをセットアップし、同僚や友人などの共同作業者を招待して、社内ファイルを接続。AIモデルを選択して、AIアシスタントへの指示などもカスタムできる。

Perplexity Spaces

Spaceでは、調査やファイルへのアクセスの制御も可能で、チーム内のすべてを安全かつプライベートに保てるとする。Enterprise Proの顧客の場合、すべてのファイルと検索は、デフォルトでAI品質トレーニングから除外される。Proユーザーは、設定でAIトレーニングを除外できる。

また、今後スタートアップ企業のデータベース「Crunchbase」や企業データの「FactSet」とのデータ連携機能などをEnterprise Pro向けに展開する。