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KDDI「つながる体感No.1」を宣言 UQは20GB→33GBで3278円の新プラン

KDDIは17日、携帯電話ネットワークの「つながる体感No.1」を発表し、通信品質改善への取り組みを説明した。加えて、通信品質を活かした新プランとして、データ容量33GBで3,278円のUQ mobile新料金プラン「コミコミプラン+」などを発表。「つながる体感No1を、au、UQ、povoのブランドで充実した料金ラインナップでたっぷり楽しんでほしい」とした。

体験品質を重視したデュアル5GでNo.1に

「つながる体感No.1」の根拠とするのは、16日に発表されたOpensignalによる日本の通信キャリアの調査レポート。4分野、計18部門で評価されており、13部門でKDDI(au)が1位を獲得。「一貫した品質」・「信頼性エクスペリエンス」のほか、“体験品質”につながる「ビデオ」「ライブビデオ」「ゲーム」「音声アプリ」などで評価を得たという。

KDDIでは、2024年度中に5G基地局を約9.4万まで増強する計画。KDDI 執行役員 コア技術統括本部 技術企画本部長の前田大輔氏は、日本の5Gネットワークは、導入期の初期展開を終え、今後は普及期に入ったとの認識を示す。そのうえで、「品質向上・周波数拡充・高度化のフェーズに入った」という。

今回、高評価を得た要因として挙げるのは、業界最多の5G基地局とSub6を開設し、本格利用フェーズに入ったこと。

Sub6(サブシックス)とは、6GHz未満の周波数帯を指し、携帯電話ネットワークに用いられる3.7GHz帯、4GHz帯、4.5GHz帯などのこと。4G用を転用するのではなく、5G用に用意される大容量の新周波数となるため、5Gの性能を活かすネットワークと位置付けされる。

KDDIはSub6として3.7GHz帯と4GHz帯あわせて100MHz幅×2という広帯域を取得。また、2024年3月までは、衛星地球局への干渉抑止として出力が制限されていた一部Sub6の基地局について、衛星通信事業者による対策が行なわれたため、広範囲に出力制限を解除した。Sub6基地局の出力を最大化したことで、関東におけるSub6エリアは、2.8倍まで拡大。

浸透度の高い4G転用周波数による広範な5Gエリア基盤の上に、Sub6を高密度に展開することで高速・高品質5Gを形成。この「デュアル5G」により、高速・高品質な5Gが形成可能になったという。

高密度なSub6エリアでは、5G通信速度が約3倍に拡大。Sub6においては、ユーザーの体感品質に影響を与えるスループットとレイテンシ(遅延)が改善したという。KDDIでは、ビッグデータとユーザーの声、第三者機関評価などを加え、体感品質を追求し、1年間で100以上の改善施策を実施。動画視聴では画質だけでなく、読み込みの早さなど体験品質に関わる部分を重視して改善。動画も滑らかな読み込みなどに注力しているという。

その他、花火大会やフェスなど56イベントで移動基地局を導入したほか、スターリンクの機動性を活かし、イベント会場での物販支援なども実施。山小屋Wi-Fiなども整備した。

衛星とスマートフォンの直接接続については、10月上旬に米国で免許が発行され、スターリンクの直接通信用の電波送受信について、日本でも実証実験できる環境が整ったという。2024年度中の開始という目標に向けて、準備を進めており、「期待してほしい」とした。

33GBで3278円「コミコミプラン+」

評価を得た通信品質を活かしながら、ユーザー拡大も図る。KDDIと沖縄セルラーは、11月12日から、UQ mobileの料金プラン「コミコミプラン+」を提供開始する。月額3,278円で、30GBのデータ容量と1回10分以内の国内通話かけ放題がセットとなったプラン。

提供中の「コミコミプラン」から月額料金は据え置きで、データ容量を10GB増量するほか、特典として3GBを追加し、毎月33GBのデータを利用できる。

競合となるNTTドコモのahamoが料金据え置きで20GBから30GBにデータ容量を増強したが、そこに対応する形のプランとなる。なお、「コミコミプラン+」の提供開始に伴い、11月11日をもって既存の「コミコミプラン」、「コミコミプラン データもっと増量キャンペーン」の新規受付を終了する。現在「コミコミプラン」に加入中場合、料金プランの変更手続が必要となる。

povo 2.0においては、10月18日から定番のトッピングとして「データ追加360GB(365日間)」を26,400円で提供。1年の期間で柔軟に使えるほか、1カ月あたり30GBを2,200円で利用できるため、通常2,700円の「データ追加20GB(30日間)」よりもおトクとなる。

加えて、同日に開始する「1年間トッピング デビュー割」適用で、2,640円相当のau PAY 残高が還元されるため、1カ月あたり30GBが実質1,980円となる。なお、auのデータ使い放題「マネ活プラン」はユーザー数100万人を突破。お得と品質で支持を得ていると強調した。