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Android 15公開 盗難検出ロックやプライベートスペース
2024年10月16日 12:42
Googleは15日(米国時間)、Android 15の本格提供を開始した。新たな盗難防止機能のほか機密性の高いアプリ用のプライベートスペース、折りたたみ端末やタブレットのマルチタスク機能などの新機能が追加される。15日からGoogle Pixelシリーズに展開され、順次提供を拡大していく。
電話を奪って走り去るを自動検知「盗難検出ロック」
新しい「盗難検出ロック」は、AIを使用してデータを保護する機能。誰かが電話を奪って走り去ろうとしていることを感知すると、自動的にデバイスがロックされる。また、リモートロックを使用すると、電話番号と簡単なセキュリティチェックを使用して、どのデバイスからでも素早く対象デバイスをロックできる。
Android 15では、窃盗犯がパスワードを推測して機密情報にアクセスするのを防ぐ追加の保護機能を導入。SIMカードの取り外しや端末を探す機能のオフなど、設定に対する認証要件を追加し、アプリや設定に対する複数の不正な試行を検知した場合、端末をロックする。このアップデートにより、窃盗犯が盗んだ端末をリセットして販売することを困難とする。
プライベートスペースに対応
また、機密性の高いアプリを非表示にする機能を追加。SNSやデートアプリ、銀行アプリなど、機密性の高いアプリのために、個別のプライベートスペースを作成できる。プライベートスペースをロックすると、アプリは他のユーザーからは事実上見えなくなり、アプリリストや、最近使ったアプリの表示、通知、設定からも非表示となる。
プライベートスペースにアクセスするには、追加の認証レイヤーが必要となる。また、プライベートスペースの存在を端末上で非表示にすることも可能。
折りたたみやタブレット対応強化
Pixel 9 Pro Foldなどの折りたたみスマートフォンやタブレット向けのUIも強化。タスクバーを画面にピン留めしたり、ピン留めを解除できるようになる。
レイアウトをカスタマイズし、Google フォトやGmailなどのアプリにすぐにアクセスできるように配置できる。
また、アプリのペアリングにより、マルチタスクが簡単にできるクイックショートカットも提供。例えば、GoogleドライブとGmailを同時に開いて、ファイルを簡単にドラッグ&ドロップできるなど、よく使うアプリの組み合わせを保存できるようにする。
カメラ機能など強化
カメラ機能では、低照度ブーストとアプリ内カメラコントロールにおいて、低照度条件下での機能を改善。サードパーティ製アプリでは、より正確なフラッシュ制御など、カメラ制御が強化されたという。
通信事業者のメッセージングアプリでは、衛星接続を使用してメッセージの送受信に対応(国や地域による)。また、パスキーによる認証を使用するアプリで、シングルタップでログインできるようになる。
不要な電話対応や水中撮影などPixel新機能
Pixel シリーズ固有の機能強化も実施される。
スマートフォンのPixel 8シリーズ以降では、「音声消しゴムマジック」に新しい編集機能を追加し、特定の音を選択して音量を上げ下げできるほか、さまざまな人の声の音量を個別に調整し、動画の中での声を調整できる。
また、水中写真と動画の録画機能を向上。シュノーケリングや水泳の際に、防水ケースを使った撮影が可能となり、水中の色彩を正確に記録できるようにする。水中撮影を自動的に検知する機能も搭載する。
天体写真機能も強化し、Pixelの天体写真機能に、夜景モード スライダーから直接アクセスできるようになる。夜景モード アイコンをタップして [天体] にスライドするだけで、夜空の写真を撮影可能。また、Instagram アプリでフラッシュを使わずに、夜間や低照度でもリアルな写真を撮影できるようになるという。
Google Pixel 8 Proでは、温度計アプリで測定したい対象を正確に捉える機能を搭載。ビューファインダーでほぼすべての表面の温度をその場で読み取れれるため、結果を保存して後から参照できるという。
不要な電話の対応も強化。通話スクリーニングは、日本と英国で新たにアップグレードされ、人間らしく自然になったAIアシスタントの音声が、ユーザーの代わりに電話に出て、発話内容をリアルタイムで書き起こすため、それを見て電話に出るか出ないかを決められる。
また多くのPixel スマートフォンに「天気」アプリを追加。大気質指標や湿度をより多くのデバイスでも確認できるようになる。
Pixel Watchやタブレットも強化
Pixel スマートウォッチも機能強化。Pixel Watchの連絡帳アプリで、家族や友だちに電話をかけたりテキスト メッセージを送信できるショートカットをワンタップで作成できるようになる。また、スマートウォッチからメールで絵文字リアクション送信も可能となる。
Google Pixel タブレットでは、タブレットからPixel Pro スマートフォンへ簡単にメディアを転送可能となる。メディアをスマートフォンで再生しながらタブレットに近づけるだけで、Spotifyの楽曲や、YouTubeの動画が転送される。そのほか、複数のデバイスの通知管理なども強化する。
イヤフォンのGoogle Pixel BudsシリーズではGeminiによるとハンズフリー会話に対応する。