ニュース

インプレゾンビ対策となるか Xが収益化プログラムを一新

Xは10日、収益配分プログラムの仕組みを変更すると発表した。Japanアカウントによれば、「一番の変更は、支払いが増えること」としており、有料のXプレミアム登録ユーザーが、投稿を読んだり反応(エンゲージメント)することが、支払いの原資となる。

Xでは、2023年からユーザーが自分の投稿へのリプライ(返信)への広告表示から、広告収入を得られるようになる「収益配分プログラム」を展開。Xプレミアム(月額980円~)を契約し、一定の条件を満たすことで、自分の投稿へのリプライから広告収入を得られる仕組みとなっていた。

今回のプログラム刷新では、投稿の返信欄に広告が表示されても、収益は発生しない形に改めた。一方、投稿に対してプレミアムユーザー(有料契約者)が読んだり反応することで支払いが行なわれる形になる。つまり、収益化の対象が「有料ユーザーの反応」に限定される。有料ユーザーの反応に限定されるため、対象となるユーザーが減ると見られるが、XのJapanアカウントでは「支払いが増える」と説明している。

X Premiumのアカウントの投稿では、プレミアム サブスクリプションの最大25% がクリエイターに支払われることとなり、目標は「誰もがXで生計を立てられるようにすること」と今回の改定について説明。

収益化対象については、従来のような「広告の表示回数」ではなく、コンテンツの質を対象とし、返信、いいね、ブックマーク、コンテンツの視聴時間などのインタラクションを分析し、視聴者のエンゲージメントを評価。これらの要素が支払いに反映される仕組みとする。「プレミアム ユーザーからの本物のインタラクションのみが収益にカウントされる」としている。また視聴者が誰をフォローしているかなどの特性も考慮される。スパム行為については、ペナルティを課す。

Xの収益配分プログラムでは、開始以来、人気を集めた投稿に対し、投稿内容とは無関係のリプライなどを行なう「インプレゾンビ」が問題視されていた。今回のプログラム変更がこうしたインプレゾンビ問題への一定の対策になる可能性はありそうだ。