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大井町再開発、名称は「大井町トラックス」 商業、住居、シネコン
2024年10月8日 17:48
JR東日本は、大井町駅周辺広町地区開発の名称を「OIMACHI TRACKS(大井町トラックス)」と決定した。2026年3月のまちびらきに向け、JR東日本グループ初のサービスレジデンス、開放的なアウトモール型商業施設などをオープンする。
オフィス、ホテル、商業施設などで構成し、隣接して計画される品川区新庁舎と連携した「一体的なまちづくり」や「地域防災力の向上」を行なう複合開発。品川区と共創し、地域のさらなるエリア価値向上に取り組む。
品川区新庁舎側のオフィスタワー「BUSINESS TOWER」と、大井町駅側のホテル・住宅タワー「HOTEL & RESIDENCE TOWER」に大きく分けられ、それぞれ低層階に店舗を構える。階数は地上26階、地下3階。
オフィスタワーの2階~5階にはTOHOシネマズ 大井町(仮称)の入居が決定。同じくオフィスタワーには「牧田総合病院健診センター(仮称)」と、発災時における施設内の帰宅困難者などの滞在者に対する医療連携について、具体的な検討を進める基本合意書を締結。地域の安心に向けた共創に取り組む。
帰宅困難者の受け入れでは品川区と連携し、屋内に約3,000人の帰宅困難者受け入れスペースを確保し、72時間滞在可能な備蓄を行なう。発災時には約4,600m2の「TRACKS PARK」を広域避難場所として開放する。
商業空間は、歩行者デッキや広場空間に面して1階から5階に約80店舗が出店。こだわりのレストランやライフスタイルショップ、心身を充たすウェルネスやエンターテインメントなどで賑わいを創出する。
JR東日本グループ初のサービスレジデンスは、シンガポールに拠点を置くThe Ascott Limited(アスコット)が「オークウッド大井町トラックス東京」を、ホテル・住宅タワーの15階から17階に展開。1カ月以上の長期滞在向けアップスケールサービスレジデンスとして、内外から集まるゲストにホテルライクなホスピタリティサービスを提供する。
ホテル・住宅タワーの14階はSOHO(20戸)、18階から25階は賃貸レジデンス(174戸)を展開。レジデンス全体の共用エリアには、セカンドリビングとして使えるラウンジを整備するほか、住民の要望に応えるコンシェルジュサービスを導入する。
同じくホテル・住宅タワーの6階から13階に、メトロポリタンホテルズの客室を備える。最上階の26階には夜景や隣接する車両基地の車列を一望できるルーフトップバーを用意し、「まちに開かれたホテル」を展開する。
4階にはスパ・サウナが出店し、オークランド観光開発によって大井町ならではのトレインビューを望めるサウナが用意される。
オフィスタワーは、高層部に都内最大級となる1フロアあたりの貸室面積約5,000m2の高品質なオフィスを、低層部には地域住民やオフィスワーカーの新しい働き方を支援するオフィスサポート機能を整備。1階には約340m2の多目的ホール、4階にシェアラウンジ、5階にカンファレンスとレンタルオフィスを備え、多様な働き方をサポートする。
まちの名称となる「大井町トラックス」は、大正時代の鉄道車両工場と線路(TRACKS)、地域や沿線、国内外からの来街者が訪れ行き交う歩行者デッキ(通り・TRACKS)、大井町に居住、往来するすべての人々にとって楽曲(TRACKS)のように心豊かな生活が実現するまちづくりを目指すといった意味が込められている。
各施設の運営会社は、オフィスがJR東日本ビルディング、商業がアトレ、ホテルが日本ホテル、レジデンスがジェイアール東日本都市開発。
所在地は東京都品川区広町二丁目及び大井一丁目各地内。
JR東日本は、羽田空港の国際化やリニア中央新幹線の整備による交通基盤の進化を見据え、「品川開発プロジェクト」を中心に、浜松町駅から大井町駅間の東京南エリアの各駅において、駅を中心としたまちづくりを推進。国際都市東京の玄関口である東京南エリアを「広域品川圏」と位置づけており、大井町の再開発もその一環となる。