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なぜ下高井戸? スタバ併設三井住友銀行「Olive LOUNGE」10月7日オープン

三井住友銀行は、銀行とスターバックスコーヒー、シェアラウンジが一体の新店舗「Olive LOUNGE 下高井戸店」を東京都 世田谷区の下高井戸駅前に10月7日オープンする。4日の報道向けの内覧会では、Olive LOUNGEのコンセプトや「なぜ下高井戸なのか」などが説明された。

Olive LOUNGEは、三井住友銀行と三井住友カードの共同商品「Olive(オリーブ)」をモチーフとした個人向け店舗。5月に渋谷に1号店をオープンしており、下高井戸店は2号店となる。また、都心型の渋谷店に対し、下高井戸店は郊外型の1号店と位置づけられる。

Oliveのカードと下高井戸店独自のコースター

Olive LOUNGE 下高井戸店は、“まちの交流拠点”を目指し、店舗の1階にスターバックスが出店し、その奥にATMコーナーを設置する。カフェとATMが併設しているため、銀行へ行くついでに、ひと休みしたり仕事もできる空間を目指す。また、イベントスペースでは金融に関するセミナー等を開催する。

1階のスターバックスコーヒー

2階には三井住友銀行とカルチュア・コンビニエンス・クラブが運営するコワーキングスペース「SHARE LOUNGE」が入居。銀行窓口では口座開設等の各種手続きや資産運用等の相談に対応するほか、Oliveの操作方法や、Vポイントの使い方についても専門のスタッフが案内する。同店舗の行員は8名を予定している。

2階。SHARE LOUNGEと三井住友銀行
三井住友銀行のカウンター

1階2階の店内は、「下高井戸の森」という設計コンセプトのもと、豊かなグリーンが外構から店内へと緩やかに繋がることをイメージし、新しいまちの交流拠点になるよう空間設計。三井住友銀行のコーポレートカラーを配色している。

SHARE LOUNGEの席数は63。Wi-Fi完備で、フリードリンクとなっており、ソフトドリンクプランは60分1,100円、延長30分550円。1日利用は3,850円。

近隣に日本大学文理学部などの大学があるため、学生プラン(60分880円)やキッズプラン(60分550円)も用意している。会議室は1時間6,600円。

SHARE LOUNGE
SHARE LOUNGE利用者は、ドリンク無料

アルコールプランも用意されており、60分1,540円、延長30分770円。アルコールプランは午前7時から提供しており、「渋谷店でも好評」という。

アルコールプランも用意
SHARE LOUNGEはアプリ予約のほか、ドロップイン(入口受付)でも入場可能

スターバックスとSHARE LOUNGEともに、Olive契約者向けの特典を用意する。

スターバックスとSHARE LOUNGEの利用料金を、Oliveフレキシブルペイ(クレジットモード/デビットモード)でスマホタッチ決済すると、利用金額の10%相当のVポイントを還元する

加えて、店舗2階にOlive アカウント契約者専用のスペース「Oliver's Place」を用意。このスペースはOlive契約者であれば無料で利用可能。

Oliver's Placeは銀行カウンターの前。通常は机と椅子が用意され、Olive契約者は無料で利用できる

さらに、「まちの交流」を意識し、駐輪場の無料利用が可能。スターバックスとSHARE LOUNGEの利用者は90分間駐輪場を無料で利用できる。

所在地は、東京都世田谷区赤堤4-47-10で、京王線、世田谷線 下高井戸駅前。三井住友銀行の営業時間は、窓口が平日10時~16時。無人受付端末が平日16時~19時、土日・祝 10時~18時。

緑が多いOlive LOUNGE下高井戸店

Olive LOUNGEを街の交流拠点に

Olive LOUNGE下高井戸店は、都心型の渋谷店に続く2号店となる。渋谷はフラッグシップストア的な位置づけだったが、下高井戸は1日の乗降客数が約4万人。京王線の中では新宿に近く、賑いはあるが、そこまで大きな街ではない。なぜ、2号店が下高井戸なのだろうか?

その理由は、店舗の立地、そして、銀行支店のありかたを変えることにある。

下高井戸店は、駅の出口から30秒とかからない、駅前の好立地にある。しかし、従来の銀行の支店は9時から15時までで夕方にはシャッターが閉まっており、ともすれば街に閉鎖的な印象も与えていた。

Olive LOUNGEに刷新することで、朝7時から22時まで誰でも利用できる店舗となり、土日祝日も人が集まる場所になる。その好立地を「コーヒーを飲みながら、勉強をしたり働いたりしながら、銀行サービスも利用できる場所に変えていきたい。下高井戸の街に根ざし、街のシンボルになるような場所にしていきたい」(三井住友銀行 泉 純チャネル戦略部長)とする。

駅を出るとすぐにOlive LOUNGE下高井戸店

こうした“郊外型”の第1店舗として下高井戸が選ばれたという。

三井住友銀行 泉 純チャネル戦略部長

1号店の渋谷では1日1,500名が来店。銀行窓口とOliveユーザー専用スペースを合わせると、従来の銀行店舗の3.5倍の来客がある。また、Oliveのユーザー獲得についても商業施設内の小型店舗に対し、Olive LOUNGE渋谷は1.4倍ぐらいの獲得実績があったという。加えて、Olive LOUNGE渋谷には、「広告塔的な役割も大きい」とし、Webからの獲得にもつながっているとした。

今後、大阪の船場(2025年3月)のほか、東京 新宿、高円寺、都立大学にもOlive LOUNGEを展開予定。Olive LOUNGEの出店場所は、地域の特性を見ながら、CCCと共同で検討・判断するが、優先的に検討する条件として三井住友銀行の自社物件を重視している。利用者の反応などを見ながら店舗数を増やしていく見込みで、「目標ではないが30店舗以上と目算している」とのこと。

Olive LOUNGE下高井戸店の来店者目標は1,000名。スターバックスが700名、SHARE LOUNGEが150名で、三井住友銀行やATM利用者を含めて1日1,000名程度の来店を想定しているという。主要な客層は地域の主婦や近隣の日本大学の学生を見込んでいる。