ニュース

UCC「水素焙煎コーヒー」先行発売 焙煎時CO2発生ゼロ

UCC上島珈琲は、焙煎時のCO2発生ゼロを実現する水素焙煎コーヒーを製品化し、世界初の量産に先駆けて10月9日より数量限定で発売する。ワンドリップコーヒーと炒り豆製品をラインナップ。

同社は2022年より水素焙煎の研究開発を開始。コーヒー豆の焙煎工程の熱源には、一般的に天然ガスを使用するが、同社がサステナビリティ指針に掲げるカーボンニュートラルの観点ではCO2排出は大きな課題となる。

そこで、燃焼時にCO2を排出しない水素火炎を熱源とした水素焙煎に着目し、これまで培ってきた焙煎ノウハウを組み合わせることで、従来の熱源では実現できない“水素焙煎ならではのおいしさ”を創り出すことに成功。同社が開発した、水素混焼バーナーを使用した焙煎装置を用い、安定的な製造が可能という。

研究の中で、水素を熱源とした場合、火力の調整幅が既存熱源より広いという特徴があり、水素でしか出せない焙煎プロファイルと味覚があることが確認されている

現在は小型のテスト焙煎機で実証研究を重ねており、2025年4月には、レギュラーコーヒー製造の主力工場「UCC富士工場」において、世界で初めて大型水素焙煎機で水素焙煎コーヒーを量産、本格的に販売する予定。

量産による販売に先駆けて、小型のテスト焙煎機で焙煎した製品を数量限定で発売する。「UCC 水素焙煎コーヒー エチオピアG1 イルガチェフェ地方産コーヒー」として、ワンドリップコーヒー1杯分が350円、5杯分セットが1,890円、炒り豆100gが1,500円で購入可能(すべて税別)。

コーヒー豆の種類(産地)によって水素焙煎で引き出せる特性は異なり、“水素焙煎ならではのおいしさ”を創り出せるとして、エチオピアの最高等級G1グレード・イルガチェフェ地方産のコーヒー豆が選ばれた。

エチオピアらしい華やかな風味が印象的とし、水素焙煎ではオレンジの花のようなフローラルな香り、完熟したベリー系のフルーティな味わいを引き出し、加えて、チョコレートのようなコクと甘さを感じられる仕上がりになったという。

販売場所は、UCC直営のコーヒー豆の挽き売り業態「UCCカフェメルカード」13店舗、UCC公式オンラインストア、スペシャルティコーヒーイベント「SCAJ2024」内UCCブース(10月9日~11日)。

ワンドリップコーヒーパッケージ