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資生堂とNTT、化粧品の触り心地を非接触で体験できる技術

資生堂とNTTは、遠隔・非接触でも、化粧品の触り心地を視覚や聴覚を通して体験できる技術の開発を目指し、共同研究を開始した。将来的に、オンライン販売などで実際の商品やテスターに直接触れることが難しい状況でも、生活者が触り心地を体験できる新しい機会を創出する。

共同研究の背景として、多くの生活者がECを通じて化粧品を購入するようになったことを挙げている。これまでオンライン販売では、実際の商品やテスターに触れることなく化粧品の触り心地を伝える手段は限られており、動画や言語表現による情報提供が主流だった。今回、両社のビジョンと新しい技術開発に必要な知見が合致したことから、共同研究に至った。

両社の役割は、資生堂が肌触りや化粧品の感触に関する知覚メカニズムの知見、心地よい感触を生み出す製剤化の知見を提供。NTTは近年、素材の柔らかさを非接触で伝える技術提案も行なっており、質感を伝達する非接触情報提示技術や、質感の錯覚に関する知見を提供する。

今後は人間が化粧品基剤に触れた時の触り心地を視覚や聴覚など複数の感覚の視点で探り、最終的には、化粧品基剤の触り心地をさまざまな感覚で再現する感覚インターフェースを実現する。

この感覚インターフェースを活用することで、オンライン販売などで実際の商品やテスターに直接触れることが難しい状況でも、触り心地を体験できる新しい機会を創出する。これにより、一人ひとりの多様なニーズやライフスタイルに合った化粧品の選択や購入が可能になる世界を目指すとしている。