ソフトバンク、政府・企業向け高セキュア衛星通信「Eutelsat OneWeb」

「Eutelsat OneWeb」の低軌道衛星イメージ

ソフトバンクは、国内の企業や政府機関、自治体などを対象とした衛星通信サービス「Eutelsat OneWeb(ユーテルサットワンウェブ)」の提供を12月から開始する。

静止軌道衛星と比べて地球に近い、Eutelsat OneWeb社の低軌道衛星から電波を発射するため、高速かつ低遅延な通信が可能になる。ソフトバンクは規定の通信速度を保証する帯域保証型の通信サービスなど8種類のプランを提供する。

また、ソフトバンクの閉域網サービス「SmartVPN」を利用でき、ニーズに応じて高セキュアな通信サービスも提供可能。これにより、地上のモバイルネットワークでは電波が届きにくい山間部やへき地における建設機械の遠隔操縦や、帯域保証型の安定した通信による映像伝送、災害時における高セキュアな通信回線の確保など、さまざまな場面での活用が可能になる。

サービス提供に先駆け、防衛省・自衛隊による災害復旧活動などにおける「Eutelsat OneWeb」の活用の可能性についても共同で検証を実施している。

プランは、事前に指定した場所にアンテナを設置する陸上固定の「スタンダードプラン」と、任意の場所にアンテナを設置して、アンテナを持ち運んだり車両などに設置して移動中に利用ができる陸上移動向けの「モビリティ」プランの2種類を用意。それぞれ1.5TB～12TBの容量を選べるベストエフォート型のサービス(通信速度下り最大195Mbps、上り最大32Mbps)、や、データ容量無制限(帯域保証型)プランなどが用意される。

「Eutelsat OneWeb」の電子式折りたたみ平面アンテナ

「Eutelsat OneWeb」の地球局アンテナ

ソフトバンクは「Eutelsat OneWeb」以外にも、商用化に向けて技術開発を進めているHAPS(成層圏通信プラットフォーム)など、宇宙空間や成層圏から通信ネットワークを提供する非地上系ネットワーク(Non-Terrestrial Network)ソリューションの開発を推進している。