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パナソニック、日射量予報をもとにお湯を沸かす「おひさまエコキュート」

パナソニック 空質空調は、翌日の日射量予報と連携し、発電量が多い時間帯にお湯を沸きあげる業界初の給湯機「昼間沸上げ形 自然冷媒(CO2) ヒートポンプ給湯機 おひさまエコキュート」Yシリーズを、10月26日に発売する。価格は104万9,400円~126万6,100円。

翌日の日射量予報をもとに、太陽光パネルの発電量が多い時間帯を中心にお湯を沸き上げる「日射量シフト」を、業界で初めて搭載した給湯機。電力会社から購入する電力量を、年間で約7%削減できるとする。

業界初の日射量シフト

エコキュートは、ヒートポンプ技術を使って大気中の熱を集めてお湯を沸かす高効率な電気給湯機。主に夜間にお湯を沸き上げるが、「おひさまエコキュート」は太陽光発電と組み合わせることで、昼間の余剰電力を自家消費してお湯を沸き上げる。

近年、一部の電力会社では「おひさまエコキュート」にあった新しい電気料金プランの提供も開始。ZEH住宅の普及拡大やエネルギー価格の高騰を受け、家庭でも太陽光発電の設置が進んでいることに加え、太陽光パネルの固定価格買取制度(FIT)が終了する家庭の増加により注目されている。

また、カーボンニュートラルの実現に向けた再生可能エネルギーの普及に伴い、電気が需要以上に発電された際に発電量を一時的に制御する「出力制御」が社会課題になっている。家庭での自家消費を促し、出力制御を抑制する手段としても貢献できるとする。

Yシリーズでは、専用アプリ「スマホでおふろ」を通じて翌日の日射量データを取得。太陽光パネルによる発電量の増加が予想される時間帯を中心に沸き上げる「日射量シフト」を搭載した。

給湯にかかる年間の買電量は約7%削減。日射量シフト搭載により、給湯省エネ2024事業の補助金額は、エコキュートで最高額の13万円となる。

設定した「昼間の沸き上げ時間帯」以外の沸き上げを停止できる「昼のみ沸き上げ」も搭載。このほか、電気使用量の多い時間帯など、沸き上げしたくない時間帯を1日最大2回選べる「ダブルピークカット」も用意する。

昼のみ沸き上げ
ダブルピークカット

貯湯ユニットやヒートポンプユニットなどの高効率化により、さらに省エネ性を向上。2025年度を目標年度とする省エネトップランナー基準、年間給湯保温効率(JIS)は3.5を達成した。

ラインナップには、シャワー流量が高圧と比較して約1.4倍のウルトラ高圧搭載機種を追加。高圧も従来より10kPa(減圧弁設定圧力)上昇している。1階だけでなく、2階や3階においても、シャワー使用時の快適性を向上させた。浴室が2階に設置されることの多い狭小地住宅への提案など、様々なニーズに対応する。

このほか、浴そう栓を閉め忘れた際のお知らせ時間を約6分短縮した「うっかりアシスト」を搭載。従来モデルと比較してお湯のムダを約80L節約する。

高圧のほかウルトラ高圧搭載機種を追加
うっかりアシスト

災害時のサポート機能を搭載し、停電時にもお湯が出せるほか、断水時には生活用水としてタンクから取り出せる。専用アプリ「スマホでおふろ」は「エマージェンシー沸き上げ」を採用し、あらかじめ選択した警報・注意報が発令されると自動で沸き上げを開始。お湯を確保して災害に備える。

断水時には生活用水としてタンクから取り出せる
あらかじめ選択した警報・注意報が発令されると自動で沸き上げを開始