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XのAI「Grok」がバージョンアップ GPT-4超えを謳う「Grok-2」

xAIは14日、マルチモーダルなAIモデル「Grok-2」を発表した。「Grok-2」と小型の「Grok-2 mini」を用意し、X(旧Twitter)の有料プラン「プレミアム」「プレミアムプラス」ユーザー向けにβ版の提供を開始した。また、8月中にエンタープライズ向けのAPIを公開予定。

Grok-2の初期バージョンは、チャットボットを比較する「LMSYS Chatbot Arena」に「sus-column-r」という名称で公開しており、「(5月時点の)Claude 3.5 SonnetやGPT-4-Turboを上回る性能」との評価を得たという。

ベンチマークでは、推論、読解、数学、コーディングなど各項目でGrok-1.5から大幅に改善したほか、特に視覚(Vision)ベースのタスクに優れ、視覚的数学推論(MathVista)や文書ベースの質問応答(DocVQA)で高い性能を示すとする。

Grok-2は、XアプリのGrokタブからアクセスでき、リアルタイムの情報を統合し、テキストと視覚の理解に優れた最新のAIアシスタントとなる。Grok-2 miniは、スピードと回答の質のバランスを提供する「小さいながらも有能なモデル」としている。編集部の環境(プレミアムプラス相当)では、アプリはGrok-1.5のまま、ブラウザ(PC)からGrok-2 miniが利用可能となっていた(14日時点)。

また、GrokではBlack Forest Labsによる画像生成AI「FLUX.1」モデルを試験的に搭載。X上で高品質な画像生成を可能とする。

近日中には、Grok体験の中核というマルチモーダル理解のプレビューをX上とAPIでリリース予定としている。