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マイナカード活用でゴルフ場“顔パス”受付 デジ庁とGDOが実証

マイナンバーカードを活用したゴルフ場の“顔パス”チェックインの実証事業が9月からスタートする。実証実験の期間は9月30日から2025年1月末まで(予定)。

ゴルフダイジェスト・オンライン(GDO)は、デジタル庁の「顔認証端末におけるマイナンバーカード活用に係る実証事業」の事業者に選定され、9月からの4カ月間、神奈川県茅ヶ崎市で運営する「GDO茅ヶ崎ゴルフリンクス」など全国4カ所のゴルフ場で、マイナンバーカードを用いて“顔パス”によるチェックイン(受付)などを検証する。

公的個人認証サービス(JPKI)を利用した実証実験で、マイナンバーカードに記録された顔情報と端末に映った顔情報を照合し、本人確認を行なう。この仕組みは、医療機関を除く民間サービスでは日本初としている。

実証事業に参加を希望するユーザーは、対象のゴルフ場に来場する前に、規約に同意した上でデジタル身分証アプリの「ポケットサイン」をスマートフォンにダウンロード。アプリを起動してマイナンバーカードをかざし、利用者登録する。対象ゴルフ場の受付で、パナソニック コネクト製の専用端末にマイナンバーカードをかざし、顔認証をするだけで迅速にチェックインが完了する。

利用フロー例(出典:デジタル庁)

事前に利用者登録をせずに実証実験に参加も可能。ただし、チェックインの際にマイナンバーカードの利用を伝えた上で、氏名のフリガナなどを記入する必要がある。

ゴルフ場利用税が非課税となる70歳以上のユーザーは、本人が承諾すれば、証明書を別途提示する必要がなくなる。また、GDOの予約サービスを利用して実証実験に参加した場合は、プレー代金を割り引くなどの特典も検討。詳細は実証実験開始時に告知する。

実証実験の概要(出典:デジタル庁)

デジタル庁は、実証実験の狙いについて「マイナンバーカードを持ち歩き、店舗など対面で利用する場面を創出するため、対面受付を基本とするゴルフ場での実証実験を行なう」と説明。また、ゴルフ場の利用から地域の周遊につなげる観光促進についても検証する。GDOでは、実証後に課題を抽出し、全国2,000のゴルフ場の基幹システムやゴルフ練習場施設での活用の可能性なども含めて検討を進める。