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LINEヤフー第1四半期は堅調 PayPayは営業利益黒字化

LINEヤフーは2日、2024年度第1四半期決算を発表した。売上収益は4,630億円(前年同期比7.6%増)、調整後EBITDAは1,217億円(前年同期比21.7%増)となり、第1四半期連結累計期間として過去最高を更新した、

情報漏洩に伴うセキュリティ対策は、「一部前倒しをしながら着実に進捗」と説明。また、1,500億円規模の自己株取得によりプライム市場の上場維持することも発表した。

セグメント別ではメディア事業が売上収益1,776億円、前年比成長率4.4%と堅調で、コストコントロールによりマージンが改善。アカウント広告が20%超の成長となった。パートナーサイト面はYoY(前年同期比)で減少している。有料のLINE公式アカウントも39.7万件と成長している。

会員プログラムの「LYPプレミアム」は2,365万人。前四半期の2,444万から減少しているが、大規模な新規獲得キャンペーンの反動で、継続加入のユーザー数は18万件増の2,341万人となる。今後、「LINEプリ」などの新機能のほか、「複数プロフィール」「リアルタイムバックアップ」など、LYPプレミアム会員向けの機能を強化していく方針。

LYPプレミアムはECでも好影響がでており、LYP会員を対象とした販促強化で、新規のEC利用者が前年同期比で15%増となった。

Yahoo! JAPANアプリも6月~7月にリニューアルし、新タブ利用者のセッション数は大幅に増加。アプリ内の複数領域利用の促進効果が出ているという。

コマース事業は、国内ショッピングとアスクルが成長。Yahoo!ショッピングもLYPプレミアムのクロスユース促進や会員向けの販促施策などで取扱高を伸ばしている。全社EC取扱高は1兆289億円で、国内ショッピングが289億円のプラス、リユースは18億円のマイナス、トラベル等国内サービスは146億円のプラス。

戦略事業では、PayPayが成長を牽引。売上収益は791億円で調整後EBITDAは60億円。PayPayのユーザー数は6,445万人、連結取扱高は3.5兆円、連結売上高は527億円、連結EBITDAは93億円でYoYで450.1%のプラス。数字は非開示だが、PayPayの営業利益は四半期で初の黒字となった。「PayPay連結での今年度の営業利益は3桁億円規模を見込んでいる」という。

各セグメントも事業状況は堅調で、今後は売上成長に向けたプロダクト強化に取り組む。ヤフーのリニューアルや、今後のLINEアプリリニューアルなどで長期的に広告収益増を見込み、メディア/広告事業ではファーストパーティデータの活用を広げていく。