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メルカリが「ビットコインつみたて」 暗号資産で資産形成

メルコインは、銀行からの自動引落しでビットコインを積み立てられる「ビットコインつみたて機能」の提供を開始した。メルカリのアプリ上で利用できる。一部ユーザーから利用できるようになり、今後2週間程度で全ユーザーに開放される。

NISA口座開設数が右肩上がりで推移しているなど、資産形成ニーズが高まっていることを背景に提供される新機能。メルコインは2023年3月からビットコイン取引サービスを提供しており、2024年5月には暗号資産口座数が220万口座を突破しているが、そのうち8割以上は暗号資産の取引が初めてのユーザーという。

今回提供される新機能は、そうした暗号資産の初心者に向けたもの。資金や知識にハードルの高さを感じている初心者に向け、資産形成+暗号資産という切り口でビットコイン取引を手軽に始められるようにする。一方、「(投資や資産形成の)モメンタムを掴みに行く」(メルコイン 代表取締役CEOの中村奎太氏)と言うように、より大きなテーマもある。

メルコイン 代表取締役CEOの中村奎太氏

柔軟な設定で自動積み立て

「ビットコインつみたて機能」では、本人確認済みのユーザーは最短30秒でビットコインの積立口座を開設が可能で、口座開設後は即座に積み立てを始められる。「金額」「頻度」「日付」を選択するだけでビットコインの積み立てが可能。

金額は1円~100万円の間で任意に設定でき、メルカリポイントも利用可能。「メルペイ」に登録可能な800以上の金融機関で「自動でつみたてチャージ」を設定できる。

頻度は最大で月に4回で、毎月7日、14日、21日、28日となる。頻度が月2回か1回の場合は、前述の日付から選択できる。

積み立て内容は自由に見直しや解除が可能。また、いつでも「メルペイ残高」に戻すことができ、支払いに利用することもできる。取引の手数料は無料。

イーサリアム対応やビットコイン利用の横展開も

メルコインの中村氏は「自分のスタイルに合った、無理のない積み立てができる」とアピール。今後はイーサリアムを使った積み立ても検討していることも明かしている。また、メルカリ売上金が自動積み立てで利用できるようにする方針も明らかにしている。

中村氏は、既存のメルカリのビットコインはアクティブ率が低く、頻繁に取引されているわけではないとして、新機能によるビットコインへの投資はアクティブ率を上げていく取り組みの一環でもあるとした。また、ビットコインの取引だけにこだわらず、横展開としてビットコインの利用シーンも拡大していくという。

1日に開催された発表会では、ファイナンシャルプランナーの高山一恵氏も登壇した。高山氏からは、毎月一定の金額を積み立てる商品は、ドルコスト平均法により大きな値動きにも強いため、一度に大きな金額を投資するスタイルよりも利益を上げやすいことが紹介された。

積み立ては市況に合わせた即時や難しい投資判断などもしないことと合わせて、「積み立て×初心者」「積み立て×暗号資産」はどちらも相性が良い組み合わせとのこと。「投資は経験を積むことが非常に重要で、普段のメルカリのアプリで経験を積めるのは重要」(高山氏)と、初心者に最適であると後押しした。