本格的な“浮世絵風”画像生成AI「Evo-Ukiyoe」　Sakana AI

「Evo-Ukiyoe」で生成した画像

Sakana AIは、浮世絵風の画像を生成できるAI「浮世絵風画像生成モデル Evo-Ukiyoe」と、「浮世絵カラー化モデル Evo-Nishikie」を公開した。研究・教育目的で「HuggingFace」にてモデルが公開されている。

「Evo-Ukiyoe」は、日本語のプロンプト(指示)を入力すると、浮世絵風の画像を生成できるAI。風景や着物姿の人々など、浮世絵で多く取り上げられているテーマについては、実物の浮世絵に近い品質で生成できるという。

「Evo-Nishikie」は、モノクロ印刷の浮世絵を入力すると、カラー印刷の浮世絵(錦絵)風の画像に変換できる。モノクロの墨一色で印刷された江戸時代の本の挿絵をカラー化したり、多色の錦絵を別の色に変換したりできる。

「Evo-Nishikie」のカラー化結果。一番左はARC所蔵の元画像

浮世絵風画像の生成で最も重要という学習データセットについては、立命館大学アート・リサーチセンター(ARC)所蔵の浮世絵作品を活用。多様性も考慮した幅広いテーマのデジタル画像24,038枚が選定されデータセットとして構築された。

Sakana AIでは、Evo-UkiyoeとEvo-Nishikieが「日本の伝統文化の魅力を世界に広め、教育などへの活用や古典籍の新しい楽しみ方など、多くの人々に活用されることを期待する」とコメントしている。