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AWS、政府のAI支援「GENIAC」の計算リソースに選定

経済産業省とNEDOが推進する国産生成AIの開発力強化プロジェクト「GENIAC」において、計算リソース提供者としてAWSが選定された。GENIACは、国産生成AI基盤モデル開発を政府が支援する取り組みで、日本国内の生成AI基盤モデル開発力を底上げし、企業等の創意工夫を促すことを目的としている。

今回の事業の助成額は245億円以内、計算リソースの利用料等について、スタートアップ企業含む中小企業や学術機関等は2/3の、その他の企業・団体は1/2の助成が行なわれる。開発に必要なGPUリソース確保の方法は、「(1) 提案者が計算リソース提供事業者と個別に調整し直接確保」と「(2) 経済産業省が計算リソース提供事業者から一括で確保し提案者に提供」の2種類が設定されており、今回AWSが選定されたのは(2)の方法について。

GENIACは基盤モデルの開発力向上と生成AIの社会実装を目的としており、AWSは前述(2)の確保方法に向けて、「Amazon EC2 P5 インスタンス p5.48xlarge」を提供する。Amazon EC2 P5 インスタンスは、NVIDIA H100 Tensor Core GPUを8基、GPUメモリを合計640GB(HBM3)、合計30TBのローカルNVMe SSDストレージ、Elastic Fabric Adapter(EFA)およびNVIDIA GPUDirect RDMAをサポートする3,200Gbpsのネットワーク帯域幅を備える。

また、(2)の確保方法への計算リソース提供だけでなく、(1)の個別調整による直接確保する方法によって基盤モデルの開発に取り組む企業・団体についても支援を提供。

GPU搭載インスタンスの提供のほか、(1)の確保方法においてはAWSが開発した機械学習向けのアクセラレータ「AWS Trainium」「AWS Inferentia」を搭載したインスタンスも利用可能。加えて、基盤モデル構築のための最適なインフラストラクチャをマネージド型で提供することにより、開発者がインフラストラクチャの構築・管理ではなく開発作業に注力できるようにする「Amazon SageMaker HyperPod」も用意している。