ニュース

経産省、ゲーム・アニメ業界で生成AIを活用するガイドブック

経済産業省は、生成AIコンテンツの適切な活用方法の方向性を示すための「コンテンツ制作のための生成AI利活用ガイドブック」を公開した。

ゲーム、アニメ、広告など各産業における生成AIの利活用ケースと、各活用シーンにおける留意点や対応策を紹介。知的財産権等の権利・利益の保護に配慮した生成AIの活用方法の方向性を示している。

ガイドブックは、経済産業省の「令和5年度コンテンツ海外展開促進事業(コンテンツ産業における先端的技術活用に関する調査)」の成果物として作成され、当該事業の事業報告書と一体となるもの。ゲームやアニメ、広告分野において、スクウェア・エニックスやサイバーエージェント、伊藤園などのプロジェクトを例に、生成AIの活用例や、課題解決の方法などを掲載している。

ガイドブックによると、2022年のStable DiffusionやChatGPTの公開による生成AIブームにより、業務の効率化や新たなクリエイティビティの発見など、コンテンツ制作の現場では、AIをさまざまシーンで活用する動きが広がっている。一方、AIが学習に使用するデータの知的財産権や、誤った情報を流通させる可能性など、懸念点もある。

しかし、中長期的には、今後もAI技術は進化を続け、日常生活やさまざまな産業にも影響を与え続けると考えられる。ガイドブックでは、AIとうまく付き合い、共生しながら、コンテンツ産業でもコンテンツ制作の中心は今後も人間による創作であることを意識しつつ、知的財産権等の保護には十分配慮しながら、生成AIを適切に活用することが望ましいとしている。