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「流出データの共有は止めて」 KADOKAWAが情報漏洩で注意喚起

KADOKAWAは2日、サイバー攻撃によるシステム障害と情報漏洩について、謝罪するとともに現状の対応などを報告した。また、攻撃者が公開したとされる情報へのアクセスやデータファイルのダウンロードなどはマルウェア感染の可能性があるほか、個人情報を侵害し、深刻な影響を及ぼす可能性もあるため、SNS等への共有を控えるよう呼びかけている。

6月8日、「ニコニコ」を中心としたサービス群を標的とし、KADOKAWAのグループデータセンター内のサーバーにランサムウェアを含む大規模なサイバー攻撃が行なわれた。KADOKAWAでは対策本部を立ち上げ、外部専門機関などの支援を受けながら、情報漏洩について調査を行なっている。

その中で、ランサムウェア攻撃を行なったとされる組織が、KADOKAWAグループが保有する情報の一部を流出させたと6月28日に公表。続いて、7月2日に当該組織が同社グループの保有する情報をさらに流出させたと主張している。

本件については、警察による捜査が開始されており、KADOKAWAからも関係当局に報告を行なっている。KADOKAWAグループの事業活動も影響を受けているが、「犯罪行為に屈することなく厳正に対処していく」としている。

また、ニコニコのX公式アカウントでも、注意喚起を実施。現在の調査状況では、漏洩した情報の範囲が特定されておらず、流出したとされる情報のなかには「フェイク・捏造情報が含まれている可能性もある」と説明。社内の記録と突き合わせながらの特定作業を行なっている。

一方で、犯人から公開された流出データを取得し、匿名掲示板やSNSで拡散している人が確認されており、「他者の個人情報を発信する行為は、その行為自体が罪となる可能性もある」と言及。「さらに情報流出の被害を拡大させ、多くの方々の事業や生活をおびやかし、今後類似の犯罪が増大する下地を生み出す」とし、絶対に止めるよう呼びかけている。