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ソフトバンク「LINEMO」一新 3GB 990円からの「ベストプラン」

ソフトバンクは、携帯電話サービスのオンライン専用ブランド「LINEMO」(ラインモ)の新料金プラン「LINEMOベストプラン」と「LINEMOベストプランV」を発表した。7月下旬以降に提供する。LINEMOベストプランは3GB 990円~、LINEMOベストプランVは通話無料などをセットに20GB 2,970円~。

LINEMOベストプラン

「LINEMOベストプラン」

「LINEMOベストプラン」は、毎月のデータ使用量に応じて2段階の月額基本料が自動的に適用される階段型のプラン。月額基本料は、データ使用量が3GB以下なら月額990円、3GBを超え10GBまでが月額2,090円になる。

データ使用量超過時の通信速度は、10GB以上15GB以下の場合は300kbps、15GB以上は128kbps。オプションの追加データ量は1GBにつき550円。

通話料は従量制で30秒あたり22円。国内SMS利用料は受信が無料、送信は1通あたり3.3~33円。

通話オプションが用意され、「通話準定額」が月額550円、「通話定額」が月額1,650円。サービスの利用が目的でない回線契約を抑止するためとして、加入当月の解約には契約解除料990円がかかる。

LINEMOベストプランV

「LINEMOベストプランV」は、5分以内の国内無料通話がセットになったプラン。「LINEMOベストプラン」と同様に、データ使用量に応じて2段階の月額基本料が自動的に適用される。設定されるデータ使用量が比較的多く、大容量プランになる。

月額基本料は、データ使用量が20GB以下なら月額2,970円、20GBを超え30GBまでが月額3,960円になる。

データ使用量超過時の通信速度は、30GB以上45GB以下の場合は1Mbps、45GB以上は128kbps。オプションの追加データ量は1GBにつき550円。

通話料は国内5分以内が無料、5分以上は30秒あたり22円。国内SMS利用料は受信が無料、送信は1通あたり3.3~33円。サービスの利用が目的でない回線契約を抑止するためとして、加入当月の解約には契約解除料990円がかかる。

「LINEMOベストプラン」と「LINEMOベストプランV」
LINEMOのサービス
「LINEMOベストプラン」と「LINEMOベストプランV」、新料金プランのまとめ

既存の「ミニプラン」でキャンペーン

7月下旬以降の新プランの提供に先立ち、6月14日からキャンペーンが実施される。現在提供中の「ミニプラン」に新規加入したユーザーや既存ユーザーを含め、全てのユーザーがエントリーできる「LINEMOベストプラン発表記念キャンペーン」が実施される。

キャンペーンでは「ミニプラン」を10GBまで月額990円で利用できるように、データの追加購入にかかる金額(1回当たり550円/1GB)が、毎月最大7回分、割引される。キャンペーン参加ユーザーはプランが移行され、10月1日から「LINEMOベストプラン」が適用される。

LINEMOベストプラン発表記念キャンペーン

手薄になっていた3GB前後をテコ入れ

ソフトバンク専務執行役員の寺尾洋幸氏

ソフトバンクでは「SoftBank」と「Y!mobile」、オンライン専用「LINEMO」の3ブランドを提供しているが、安い価格帯の「Y!mobile」と「LINEMO」から、より大容量の「SoftBank」に移行する流れが2022年から増加。ただしブランド間の移動になるため、ソフトバンク全体としては、他社への流出を抑えられている状況にあるという。

「Y!mobile」「LINEMO」から、「SoftBank」に移行する流れが2022年から増加

新プランの「LINEMOベストプラン」は3GB~10GBがターゲット。これは、月間で3GBの使用を超えるユーザーが年々増えていることが念頭にあるという。データ使用量が超過するユーザーは、プランに不満を抱き解約につながりやすいとのことで、家族で利用しないユーザー向けの、3GBを超えたあたりの低容量プランが「手薄になってきた」(ソフトバンク専務執行役員の寺尾洋幸氏)ことから、3GB以上を階段型のプランでカバーするのが新料金プランのねらい。また、MM総研の調査によれば、スマホユーザー全体では3/4が10GB以下とのことで、「LINEMOベストプラン」でも10GBを階段型プランの境目に設定した。

寺尾氏は、LINEMOの全体について、「店頭のブランド(SoftBank、Y!mobile)と比べると、それほど伸びてはいない」と、苦戦気味であることを正直に語っている。

楽天モバイルへの対抗策かと問われると「意識していないと言ったらツッコミが入るだろうが、継続的に設備投資などをできる体制が重要」と、健全な料金体系であることを強調。「ベストプラン」という命名についても「オンライン専用なので分かりやすくして、素直に自信を持った料金プランなので『ベストプラン』にした」と説明している。

LINEMOにおいて、ブランド名に取り込んだ「LINE」との連携施策は今のところ限定的で、例えばLINEMOの「スマホプラン」に付属する「LINEスタンププレミアム for LINEMO」は、新料金プランの「LINEMOベストプラン」「LINEMOベストプランV」は対象外になるなど、LINEとの連携が後退する兆しもある。寺尾氏によれば、今後「LYPプレミアム」とLINEMOを連携させる方針で、特典を整理する上で、LINEMOベストプランはLINEスタンププレミアムの対象外にしたと説明している。