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猫配膳ロボのPUDU、工場用ロボット市場に進出

Pudu Robotics Japanは、同社初の産業用ロボット「PUDU T300」を発表した。中国や欧米ではすでに販売されており、日本での販売開始時期は現在調整中。

世界中の製造業者において、激しく変化する市場と生産のばらつきに対応すべく、柔軟な生産ラインを構築することが重要になっている。国内では「2024年問題」などから、倉庫などの物流現場においても人手不足がより顕在化し、社会問題になっている。また、政府の巨額支援により、半導体や半導体関連装置・材料メーカーの工場が各所に増設予定で、工場内での業務効率化のニーズの高まりが予測されている。

こうしたことを背景に、「PUDU T300」が日本市場に投入される。倉庫や工場においても、配膳ロボットや清掃ロボットの設計・製造・販売で培ったノウハウ・実績を元に、人間の生産・生活の向上へと繋がるさらなる価値を提供していくとしている。

「PUDU T300」は、あらゆる製造現場で物資や材料の輸送に役立つよう設計。生産ラインへの物資や材料の供給、生産ゾーン間での輸送、品質チェックのためのサンプルの輸送などを容易にし、従業員の業務を効率化させる。また、機動性にも優れ、製造現場特有の狭い通路を巧みに移動できるとする。

「PUDU T300」は、PUDU独自のマーカーなしでのナビゲーションを可能にする高度な視覚測位システム「PUDU VSLAM+テクノロジー」で構築されており、ロボット導入の障壁となる設備の再構築や用地の改造が不要で、容易に導入が可能。既存のワークフローにも迅速でスムーズに適応可能という。生産レイアウトの変更にも迅速に適応できる。

走行幅は60cm、対応可能段差は2cm、対応可能側溝は3.5cm。IoT機能の充実により呼び出しやゲートへのアクセス、エレベーターの自動昇降も可能。高輝度の操作表示灯/交通信号灯で、ロボットの位置や走行進路を明確に表示する。自動再充電とバッテリー交換機能を備え、24時間365日の連続稼働が可能。無人搬送車や無人搬送システムに適用される国際安全規格「ISO3691-4」に準拠し、高い安全性を実現している。

大きさは780×500×1,340mm、重さは60kg。積載量は最大300kg。稼働時間は無積載で12時間、満積載で6時間。充電時間は2時間(0%~90%まで)。移動速度は最大で秒速1.2m。