ソフトバンク、AI開発で政府から421億円 1兆パラメータLLMも開発

ソフトバンクは、経済安全保障推進法に基づく「特定重要物資クラウドプログラムの供給確保計画」について、経済産業省から2024年5月10日に認定を受けた。ソフトバンクはAI計算基盤をさらに拡張するため、約1,500億円の設備投資を行い、2024年度から2025年度にかけて国内の複数の拠点にAI計算基盤を新たに構築する。この拡張計画が経済産業省に認定され、最大421億円の助成を受ける予定。

同社は、2023年9月に生成AI開発向けの大規模なAI計算基盤を構築し、稼働を開始。AI計算基盤の構築に対しては、2023年7月に経済産業省「クラウドプログラム」の供給確保計画に認定され、53億円の助成を受けている。現在、子会社のSB Intuitionsが日本語特化の国産大規模言語モデル(LLM)の開発に利用している他、日本国内の企業や研究機関に対してサービスを提供している。

2024年度から2025年度にかけては、国内の複数の拠点にAI計算基盤を新たに構築し、AI計算基盤を拡張する。AI計算基盤には、最新のNVIDIA BlackwellアーキテクチャGPUを含む、NVIDIAアクセラレーテッドコンピューティングを採用。DGX B200システムを搭載したNVIDIA DGX SuperPODを、世界で最も早くAI計算基盤に導入する企業の1社となる。

DGX B200システムを含む、新たに構築するAI計算基盤全体の計算処理能力は25EFLOPSに達し、現在稼働しているAI計算基盤の0.7EFLOPSの約37倍となる。

これらのAI計算基盤上で、SB Intuitionsが2024年度内に約3,900億パラメーターのLLMの構築を目指すほか、約1兆パラメーターのLLM構築も目指す。また、日本国内の企業や研究機関に対してもサービスを提供する予定。