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スキマバイト「メルカリハロ」全国展開 3割が会社員

メルカリは、4月16日からスキマバイト(スポットワーク)サービス「メルカリハロ」の全国展開を開始した。ドミノ・ピザやなどの全国チェーンのほか、ツルハドラッグやサツドラ、総合ディスカウントストアのMrMAXなどが順次拡大していく。

「メルカリハロ」は3月6日から1都3県の店舗での求人掲載を開始し、サービス開始から1カ月で登録者数が250万人を突破した。16日からは、メルカリハロの全国展開を開始し、全国チェーン店やローカルスーパーなど、5万店舗以上の求人を公開していく。実際に1都3県以外で働けるようになるのは、4月22日の求人から。

日本における労働力不足の深刻化が見込まれており、リクルートワークス研究所の調査では、2030年には341万人、2040年には1,100万人の不足が予想されている。また、地方においてはさらに人手不足が深刻なほか、インバウンド需要の拡大などで観光地を中心により一層働き手が必要となることが想定される。そのため、柔軟な働き方を実現可能なスポットワークを強化していく。

メルカリハロアプリ

スポットワークにおいては「タイミー」などの競合サービスもあるが、メルカリ 執行役員 CEO Workの太田 麻未氏によればメルカリハロでは「初心者」を多く取り込めた点が特徴という。スタート1カ月で250万人が登録したが、そのうち3月に勤務した人の62%がスポットワーク初心者となった。登録者の3割以上(34%)は「会社員・団体職員」とダブルワークのユーザーも多い。

また、スポットワーク=若者と思われがちだが、世代別でも30代が24.8%、40代が20.8%と幅広く活用されており、勤務者の45%が2回以上働く「リピーター」となっているという。普段使っているメルカリアプリから使えるという特徴から、「だれでも、すぐに、かんたんに」というメルカリハロのコンセプトが受け入れられていると、太田氏は説明する。なお、登録者数は250万人だが実際に働いた人の数は非開示。

なお、メルカリハロでは、求人マッチングに応じて、給与と交通費の合計の30%をメルカリが手数料として徴収する。利用者(働き手)からは徴収しない。なお、現在は事業者においても手数料無料キャンペーンを実施している。

また、今回の全国展開開始に合わせて、大阪拠点を設立。今後、全国チェーン店だけでなく、地域に根ざしたローカルなお店や中小事業者との連携も深める。

3月からメルカリハロを導入したドミノピザでは、特に需要が高まる土・日でよく使われており、アルバイトだけでなくダブルワークの利用者も多いという。半数近くがリピートしており、2回目以降はオリエンテーションの必要なく、すぐに業務してもらえる点もメリットという。また、アルバイトの長期雇用のリクルート手段としての活用も期待しているという。

メルカリハロは、メルカリアプリの「はたらく」タブと単体の「メルカリハロ」アプリが用意されているが、今回の全国展開に合わせて、単体アプリに「フォロー」機能を追加。一度働いたお店や次に働きたいお店などをフォローして、求人が出たら探さずに応募できるようにした。特にリピーターの拡大を狙った機能。リピーターになる人は、急なキャンセルも少なく、トレーニングも省けることから企業側も依頼しやすい。そのため、今後はリピーターを増やす施策を強化していく。

メルカリハロアプリにフォロー機能

全国展開開始に合わせて、4月22日からメルカリハロを通じて対象の求人の仕事をした人を対象に、勤務ごとに1,000ポイントを付与する「メルカリハロ」全国展開スタート記念キャンペーンを開始する。

メルカリ 執行役員 CEO Work 太田 麻未氏(左)、ドミノ・ピザ ジャパン 事業推進部部長 大森 力氏(右)