ドコモ、“デジタル近居”サービス「ちかく」　離れた親とほどよい距離感

NTTドコモとチカクは、“デジタル近居”サービス「ちかく」を4月中旬以降に提供開始する。家型の端末を高齢者の自宅テレビに接続することで、離れて暮らす親の在室状況をスマホのアプリから確認し、そのままテレビ電話で話せるサービスで、月額利用料金は1,980円。端末は3万円台で販売予定。

「ちかく」は、家型の端末と専用アプリを利用し、離れて暮らす親の在室状況を確認し、テレビ電話で話せるサービス。親側は、端末をテレビに接続するだけで、テレビ電話を利用できる。端末にはSIMが内蔵されており、Wi-Fi設定やインターネット工事は不要。使い慣れたテレビとリモコンで操作が可能なため、デジタル機器の操作が苦手な高齢者でも利用できるという。

子側は、アプリから親の在室状況を確認でき、アプリを通してテレビ電話をかけたり、会話中に写真を共有することもできる。子機にはアプリを導入。端末はテレビとHDMI端子で接続する。

ちかくアプリ

ドコモの調査では、「親と連絡が取れず、不安になることが多い」「ひとりで体調を崩していたり、倒れていたりしないか心配」など、子ども世代が1人暮らしをしている親に対して、不安を抱えていることがわかったという。一方、親に見守りサービスの導入を打診すると、「監視されているようで嫌」「自分にはまだ早い」など、見守りサービスに対する親の拒否感が導入の障壁となっていることもわかった。

「ちかく」はこうした課題を解決するサービスとして開発し、「お互いをより身近に感じながらも、ほどよい距離感を保つことができる」サービスを目指すという。

また、アプリ上で「あんしんモード」をオンにすると、親の起床・就寝、在室履歴など生活リズムの変化がわかる生活ログ機能や、事前に設定した時刻を過ぎても親の起床が確認できない場合、アプリに通知が届く「起床未確認通知」、異変を感じたときに、親が端末を操作することなく、テレビを設置している部屋の様子を確認できる「安否確認電話」なども利用可能となる。