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「ららテラス HARUMI FLAG」を見てきた 新しい街のニーズに応える39店舗

三井不動産は、3月1日にグランドオープンするライフスタイル型商業施設「三井ショッピングパーク ららテラス HARUMI FLAG」の内覧会を実施した。東京2020大会選手村跡地の人口約12,000人となる新しい街にて、全39店舗が出店するほか、東京2020大会のレガシーを継承する「日本オリンピックミュージアム」のサテライト拠点が誕生する。

HARUMI FLAGは、東京2020オリンピック・パラリンピック選手村跡地の約13haの土地の、5,632戸の分譲住宅・賃貸住宅と商業施設の合計24棟で構成される街。保育施設、介護住宅なども整備される。住宅は1月から順次入居が始まっている。

ららテラス前から見た、HARUMI FLAGの賃貸住宅棟「PORT VILLAGE」

ららテラスはHARUMI FLAGエリア内の中心に立地する商業施設。晴海地区は大規模マンションが多数あり生活者が多い一方で、特に2km圏内においては商業施設の数が少ないことから、「“新しい街”からはじまる“新しい暮らし”」をコンセプトに、晴海エリア居住者の生活ニーズに応えるスーパーマーケットやドラッグストア、クリニックモール、フィットネスジム、認可保育所などを展開する。

また2km圏内には広域商圏型商業施設「三井ショッピングパーク アーバンドック ららぽーと豊洲」があるが、地域の日常を支えるららテラスと連携して相乗効果を図る。

近隣の建物の様子から、周辺では多くの人が生活していることが分かる

1階のスーパーマーケット「サミットストア」は都内最大級となる約890坪。晴海エリアのニーズを踏まえ、冷凍食品は既存店の約2倍とする。

サミットストア
冷凍食品が充実
デリカコーナーも広い
ベーカリーコーナー
ドリンク
酒類

生活を支える店舗としてはほかに、ドラッグストア「マツモトキヨシ」、100円均一ショップ「ダイソー」、書店「有隣堂」などが出店する。

マツモトキヨシ
ダイソー
ダイソーの推し活コーナー
有隣堂

JOCによる日本オリンピックミュージアムのサテライト拠点「TEAM JAPAN 2020 VILLAGE」は、展示エリアと「Cafe & Restaurant CENTRALE」で構成される。

TEAM JAPAN 2020 VILLAGE

展示エリアでは選手村当時の写真や模型、解説などを見ることができる。また、サイン入りユニフォームやボール、東京2020での金メダリストの直筆サイン入りの写真パネルが展示されている。レストランでは、東京2020大会選手村でも提供された、GAP認証食材を活用した料理を楽しめる。

展示エリア
金メダリストの直筆サイン入りの写真パネル
Cafe & Restaurant CENTRALE

施設内では東京2020の歴史を伝えるものとして、スポーツピクトグラムのオブジェが2階エントランス付近に設置されている。

スポーツピクトグラムのオブジェ

飲食店はそのほか、ファミリーレストラン、つけ麺・ラーメン、四川料理、ハンバーグ・ステーキなどの店舗が出店する。

2階の飲食店

晴海エリアには30~40代のファミリー層が多いが、保育所や習い事などへ子供を送迎する時間が満足に取りづらいといった課題がある。その課題を解決するため、ららテラスでは保育所や英会話教室、そろばん教室などを展開する。

英会話教室
そろばん教室

なかでも三井不動産が注目施設に挙げるのは、認可保育所「ポピンズナーサリースクール」。0歳から5歳まで、年齢別の部屋を設けている。それぞれの部屋は「まちなみを巡る6年の旅」をコンセプトに、トルコ(0歳ルーム)、モンゴル(1歳ルーム)、エジプト(2歳ルーム)、イタリア(3、4歳ルーム)、アメリカ(5歳ルーム)をイメージした作りにしている。同保育所は、PORT VILLAGEにも設置される。

ポピンズナーサリースクール
手前から5歳ルーム、3、4歳ルーム、2歳ルーム
手前が1歳ルーム、奥が0歳ルーム

家族のかかりつけ医が欲しいというニーズもあるため、小児科、内科、眼科、耳鼻咽喉科など各種医療施設を設置する。医療施設が多く入る3階には、マツモトキヨシとは別に「日本調剤 晴海薬局 」が出店している。

3階の医療施設

週末の隙間時間に運動や趣味などの自分磨きに取り組みたいというニーズも捉え、フィットネスクラブ、室内ゴルフ練習場・ゴルフスクール、美容院などを誘致している。

室内ゴルフ練習場・ゴルフスクール

そのほか、ワーキングスペース、フォトスタジオ、クリーニング、携帯修理等のサービス店舗が出店する。

喫煙室も特徴の1つに挙げており、一般的な喫煙所の無機質な空間ではなく、壁面にパステルカラーを取り入れた、リラックスして過ごせる空間としている。利便設備としてはそのほか、プラゴのEV充電サービスを導入する。

2階の喫煙室

周辺では公共施設の整備が進む

HARUMI FLAGでは住宅のほか、公共施設の整備も進められており、ららテラスに隣接する場所には晴海五丁目ターミナル(通称「マルチモビリティステーション」)、地域交流センター「はるみらい」がある。

マルチモビリティステーションは東京BRT、都営バスそれぞれの停留所として機能するほか、コミュニティサイクルポート、船着場を整備。東京BRTは新橋駅や虎ノ門に直結する路線がすでに運行されている。

マルチモビリティステーション
東京BRT。連節バスも運用されている
東京BRTの屋根付きの停留所は整備中
コミュニティサイクルポート
船着場

はるみらいは多目的・多機能なサービスを提供する施設で、1階と2階は料理スタジオなど文化・学習活動施設による地域住人との交流の場、3階と屋上は健康に配慮したトレーニング関連の設備となっている。

はるみらい

ららテラスの目の前の場所では、中央区立晴海西小学校・中学校が4月に開校する。小学校・中学校は、1つの建物のなかでエリアを分け、体育館やプール等の設備を共有している。人工芝の校庭は約6,000m2

中央区立晴海西小学校・中学校

そのほか、晴海特別出張所(予定)等複合施設の建設も進められている。

晴海特別出張所(予定)等複合施設

HARUMI FLAGは、水素エネルギーを活用したインフラを街全体で整備している点も特徴。「東京晴海水素ステーション」からパイプラインを介して水素が供給され、各街区に設置された純水素型燃料電池により発電を行なう。ららテラスでは、純水素型燃料電池により発電された電力により、施設内の空調やエレベーター等の動力電源の一部として利用する。

東京晴海水素ステーション