ニュース

新生「チームラボボーダレス」麻布台ヒルズに2月9日開業 何度見ても面白い

森ビル デジタルアート ミュージアム「エプソン チームラボボーダレス」の内覧会が実施された。東京・麻布台ヒルズ内に2月9日にオープンする。

チームラボボーダレスは、アートコレクティブ・チームラボの境界のないアート群による「地図のないミュージアム」として、'18年6月にお台場にオープン。お台場は'22年8月に閉館しており、麻布台ヒルズに移転オープンする。

チームラボボーダレスがオープンする麻布台ヒルズ。場所はガーデンプラザB(写真手前左)地下1階
チームラボボーダレスの入口。なお文字が浮いているようにも見えるが、天井や壁に書かれているもの

チームラボボーダレスの説明には、「アートは、部屋から出て移動し、他の作品と関係し影響を受け合い、他の作品との境界線がなく、時には混ざり合う。そのような作品群による境界なく連続する1つの世界」と書かれている。これだけ読んでも、おそらくは何を言っているのか意味が分からないだろう。

これが意味の1つに、デジタルアートで描かれた鳥や蝶、カエル、花などが、館内の通路や各室内などを移動し、あるいは姿かたちを変えるため、作品が常に変化することが含まれている。

カエルが通路の壁を移動。展示室内に入ってくることもある

また、人が手で触れることにより動きが生まれたり、立っている場所に花が咲いたりするなど、人との関わりによる変化も楽しむことができる。

チームラボボーダレスについて説明するエプソン販売 代表取締役社長 鈴村文徳氏。この記事の1枚目と同じ場所だが、足元には黄色い花が咲いている
人が立っている右側には花が咲き、左側は咲いていない

世界初公開となる作品の1つが、「Bubble Universe: 実体光、光のシャボン玉、ぷるんぷるんの光、環境によって生み出される光」。無数の球体群によって埋め尽くされ、それぞれの球体の中には、異なる光の現象が入り混じる作品となっている。

Bubble Universe。数多の球体の中を彷徨い、上下左右を見渡すと違った光景が見え、そうしているうちにも光や色が変化し……と、どれだけ長い時間いても飽きない

このBubble Universe、館内のどこにあるのかは明確には説明できない。チームラボボーダレスは「境界のない1つの世界の中で、さまよい、探索し、発見する」とされており、決められたルートはなく、通路はわずかな光を頼りに歩く迷路のようになっている。しかも上述の通り、通路のデジタルアートは常に移動し、変化するので、目印になるものもない。

エントランス直後に出会った光景

そのため、彷徨っているうちに何度も同じ場所にたどり着いてしまうこともある。しかしアートは変化するため、何度同じ場所に来ても異なる光景を楽しむことができる。

この記事の1枚目と同じ場所

彷徨っているうちに今度は煌びやかな光の中に迷い込み、入ってすぐの段階でどちらに進めば道になっているのかわからなくなったりもする。

この部屋に入る前に「LEDには触らないでください」と言われるのだが、どの方向に進んでもLEDにぶつかりそうで前に進めない
ほどなくして細い道が見えてきて、進んでいくと少し広い場所にたどり着いてなんかホッとする
正面だけを見るのではなく、見上げてみたり足元を見たりしても面白い

来館者が描いた絵が泳ぐというアートの部屋もある。お絵描きをするための場所に道具も用意されており、そこで描いた絵が、デジタルアートの中に飛び込む。

そのほかにも、方向感覚を失いながら様々な場所に迷い込み、多くの不思議体験・不思議感覚を味わうことができた。

チームラボボーダレスでは、約560台のエプソン製プロジェクターと約540台のエプソン製パソコンが使われている。

所在地は東京都港区麻布台1-2-4 麻布台ヒルズ ガーデンプラザB 地下1階。料金は入場日により異なり、大人3,800円~4,800円。公式サイトにてチケットを販売している。開館時間は10時~21時。

チームラボ 代表取締役 猪子寿之氏(左)とエプソン 鈴村文徳氏