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国産生成AI基盤モデル開発を政府が支援 「GENIAC」開始

経済産業省は2日、生成AIの開発力強化に向けて、基盤モデルの開発に必要な計算資源の支援や関係者間連携を促すプロジェクト「GENIAC」を発表した。国内の有力AI企業を中心に、計算資源の支援やマッチングなどを行なうもので、ABEJA、Preferred Elements、東京大学、Sakana AI、ストックマーク、大学共同利用機関法人 情報・システム研究機構、Turingが参加する。

「GENIAC(Generative AI Accelerator Challenge)」の目的は、国内の生成AI開発力強化。経産省は、生成AIの開発力は「国内のAIの利用可能性や、創出するイノベーションの幅を決し得る要素」とし、GENIACにより、日本のAI企業の国際的な競争力強化を目指す。

GENIACでは、生成AIのコア技術である基盤モデルの開発に対する計算資源を提供。NEDOが実施する「ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業」を活用し、計算資源の確保と利用料補助という形で支援する。


    採択テーマ事業
  • ABEJA:LLMの社会実装に向けた特化型モデルの元となる汎化的LLMに関する研究開発
  • Sakana AI:自律型エージェントシステム向け高効率基盤モデルの開発
  • 国立情報学研究所:オープンかつ日本語に強いGPT-3級大規模言語モデルの構築
  • ストックマーク:厳密さが要求されるビジネス用途におけるハルシネーションを大幅抑止した基盤モデル
  • Turing:完全自動運転に向けたマルチモーダル基盤モデルの開発
  • 東京大学:多様な日本語能力の向上を目指した公開型の基盤モデル開発
  • Preferred Elements:100B/1Tパラメータからなる大規模マルチモーダル基盤モデルの構築

また、関係者間の連携促進・対外発信のためのマッチングイベントや、海外有識者を招いたセミナー、開発者ネットワーキングイベントなども開催予定、GENIACの特設サイトもオープンしている。