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ゼブラ、常識を破るスプリング配置でジェル3色ボールペンをスリム化

ゼブラは、スリム化が難しいというジェルインクの課題を、独自の新機構「サイドスプリング機構」で解決し、8%のスリム化を実現した3色ジェルボールペン「サラサクリップ 3C」を、2月13日に発売する。価格は440円。

サラサクリップ 3Cは、黒・青・赤の3色ボールペン。従来の多色ペンの構造は、中芯にスプリングが巻きついていて、スリムにしようと中芯を中央に寄せるとスプリング同士が絡まるため、中央に空間を設ける必要があり、スリム化できなかった。また、ジェルボールペンはインクの排出量が多く、油性に比べて必要なインクの量が多くなることも太くなる要因で、スリム化しようとするとインク量を減らして筆記距離を犠牲にしなければならなかった。

この課題に対してゼブラは、スプリングを中芯の隣に配置する「サイドスプリング機構」を開発し、中芯を中央に寄せる配置を可能にした。従来と同じ中芯を使用しながら、従来品との比較で軸径8%スリム化と7%軽量化を実現している。

内部構造のイメージ(左が従来品、右が新商品)。新商品ではスプリングを中芯の隣に配置
サイズ比較。左が従来品、右が新商品

新機構は「従来の常識を破るアイデア」としており、開発では、中芯の隣にスプリングを配置する機構はノウハウがないため、何度も試作品を作り作動するか確かめながら進めたという。強度の調整も難しく、約4年の開発期間を経て商品化に至った。

試作を繰り返して開発
左が従来品のスプリング、右が新商品のスプリング。細くしながらも強度にこだわったという

サラサクリップシリーズは、さらさらとした軽い書き心地と、濃くあざやかな発色が特長。'23年に発売20周年を迎え、累計販売本数10億本('22年3月時点ゼブラ出荷実績)を突破している。

サラサクリップ 3Cでは、従来の多色ジェルボールペンと同じJK芯を使用している。クリップ部分は胸ポケットやノートに挟みやすいよう、可動式バインダークリップを採用している。

ボール径は0.5mmと0.4mmを用意。軸色は0.5mmが透明、紺、白、黒、0.4mmがモスグリーン、赤、ミストブルー、黒。替芯はJK-0.4/0.5芯。