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マイクロソフト、月額20ドルの「Copilot Pro」開始 Wordなどコパイロット対応
2024年1月16日 11:14
マイクロソフトは15日(米国時間)、生成AIを使ったチャットサービス「Copilot」について、大幅な機能拡張を行なうと発表した。Copilotの月額サブスクリプション制有料サービス「Copilot Pro」を開始する。価格は月額20ドル。日本では1ユーザーあたり3,200円となる。
Copilot ProはMicrosoft 365との連携、という特徴はあるものの、機能的にはOpenAIの「ChatGPT Plus」(月額20ドル)に似ている。現在のCopilotは無料サービスだが、これに対してCopilot Proは5つの機能が追加される。
1つ目は「文脈を伴ったマルチデバイスアクセス」。
PC・スマートフォンなどの複数のデバイスから、同じ文脈(コンテクスト)を伴った回答を得られるようになる。スタート時点ではPC(ウェブ)からのみ利用可能だが、スマホからのアクセスも可能になる。
2つ目は、「最新モデルへの優先アクセス」。CopilotにOpenAIの最新LLMである「GTP-4 Turbo」が導入されるが、Proの利用者は利用が集中している時にもGPT-4 Turboが使える。また、近日中にモデル切り替えを行なってチャット体験を最適化する機能も搭載される。
3つ目は「Copilot GPT」の利用。これはChatGPT Plusにおける「GPTs」に近い機能。プロンプトからカスタマイズして、特定用途や特定の人に向けたCopilotを作れる機能だ。
4つ目は「Word/Excel/PowerPoint/Outlook/OneNoteでのCopilotの利用」。従来、これらは「Copilot for Microsoft 365」(月額30ドル)の契約企業のみが使えたが、今回より、それらアプリの利用権利がある場合、Copilot Pro契約者も使えるようになる。ただし、Word・ExcelでのCopilot利用は、現在プレビュー段階で、英語のみでの提供となる。
同時に、従来は大手企業のみに提供されていたCopilot for Microsoft 365が、本日より中小企業や個人にも提供が開始される。具体的には、Microsoft 365 Business Standard または Microsoft 365 Business Premiumの契約者も利用可能となる。
Copilot for Microsoft 365とCopilot Proの関係が少しわかりづらくなるが、マイクロソフトは以下のように表にして説明している。
Copilot for Microsoft 365はTeamsやMicrosoft Graph、エンタープライズレベルのデータ保護に加え、カスタマイズについても、より専門的な「Copilot Studio」が利用可能となる。
最後がDesigner(旧名称:Bing Image Creator)の優先アクセス。1日100回までのイメージ生成を高速化する。また、詳細な画質設定に加え、ランドスケープ(横長)での画像生成にも対応する。
またCopilot Proの導入と同時に、iOSおよびAndroid向けの「Copilot」アプリが正式公開され、同時にスマホ向けの「Microsoft 365」アプリからも、Copilotが利用可能となる。こちらも、iOS/Android双方に対応する。