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名古屋駅前広場、リニア開業後のスーパーターミナル駅に向けた再整備

整備イメージ

名古屋市は、リニア中央新幹線開業時を目指して再整備する名古屋駅西側駅前広場について、「名古屋駅西側駅前広場 整備計画(案)」を公表した。

名古屋駅駅前広場の再整備は、リニア中央新幹線の開業の機会を捉え、スーパーターミナル駅にふさわしい高い機能性の発揮と、世界の目的地となる名古屋の新しい顔づくりを基本コンセプトとしている。西側駅前広場では、交通機能の高度化と将来を見据えた西側エリアのまちづくりと連携した重層的な拠点の形成を目指している。

リニア開業後できるだけ早期の整備を目指しているが、重層的な拠点形成には相当な時間が必要と見込まれる。そのため、2026年の愛知・名古屋アジア・アジアパラ競技大会に向けて段階的に整備を開始し、平面レベルの限られた空間の中で、リニア中央新幹線開業時の来訪者を迎えるために必要な交通機能の確保と空間形成を行なうこととした。

2022年12月には西側駅前広場のデザインの基本的な考え方を示した「名古屋駅西側駅前広場デザイン計画」を策定。その後、詳細な検討を進め、屋根、植栽、舗装、ファニチャーなどの整備内容を取りまとめた今回の整備計画を作成した。

コンセプトは「関係性を紡ぐリニアフロンティア ~自然を感じ 近未来を想像し 多彩な活動に触れるクラウド広場~」。

乗換動線や滞留空間における雨よけや日よけを考慮した屋根は、角のない曲面の形状の白色系を計画。植栽は、まちへの直進性を意識して高木を配置するとともに、駅前広場で過ごす人が植栽による緑陰や憩いを感じられる空間とすることを目指す。名古屋の在来種のほか、アジア・アジアパラ競技大会の開催を見据えてアジアの国にちなんだ植物なども取り入れる。

屋根

照明は、人が歩く動線は明るく安心して歩くことができるもの、滞留空間は間接光による照明で落ち着いた雰囲気を演出する。ファニチャーは、一人掛けタイプや並んで座るタイプ、段状で様々な方向、高さに座るタイプの3種類を設置。利用者の行動に応じた使い勝手の良い配置、駅前広場を特徴づける親しみのあるデザインを検討している。

照明

そのほか、大量の情報を整理して過不足なく情報を発信するサイン、地域の観光・イベント・周辺のまちづくり情報を発信する総合情報案内所などを予定している。

また、環境、快適性向上、魅力向上・発信、災害対応、ユニバーサルデザインに配慮した機能を導入する。

リニア開業後できる限り早期に、駅前広場の地下や上空なども活用した、高速・観光バス乗降場を含めた交通結節機能の立体的な配置、総合案内機能導入など、民間事業者と連携して、魅力的な拠点の形成を目指すとしている。

スケジュール
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