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雪質や雪圧を考慮して積雪予測の精度向上 ウェザーニュース

ウェザーニューズは、天気アプリ「ウェザーニュース」の「積雪レーダー」の予測データを一新し、雪質や圧雪の影響を加味した新たな積雪解析モデルを導入した。

「積雪レーダー」は3日先まで3時間ごとの積雪深の予測をマップ上で確認できるコンテンツ。積雪エリアを1kmメッシュの高解像度で表示し、自宅や職場など移動ルート上の積雪深を詳細に把握できる。

積雪深を予測するには、初期値となる積雪の実況(解析値)の精度が重要となる。今回は新しい積雪解析モデルを構築することで積雪深の予測精度を向上した。

従来の積雪解析では、気温や降水、降雪、日射量のデータから、熱収支モデルを用いて積雪深を計算していた。新たな積雪解析モデルでは、熱収支プロセスに加え、複数の層の雪質や圧雪の影響も考慮して積雪深を計算する。さらにウェザーニュースアプリのユーザーから寄せられる積雪報告による補正を行なうことで、より精度を高めている。

従来モデルと新モデルの比較
ユーザーの積雪報告による補正を行なったもの

積雪の実況をより正確に把握するためには多くの観測データが必要になるが、アメダスの積雪観測は雪国を中心に約330カ所で、関東地方の平野部(標高150m以下)には10カ所しかない。このため、東京、名古屋、大阪などの太平洋側のほとんどの地域では、積雪の実況を観測機のみで把握するのは困難になっている。観測機の少ない場所でも、ユーザーから寄せられる積雪報告を活用することで、現地の感覚に近い、より高精度な積雪解析を実現する。

従来の積雪解析データ予測と、新たな積雪解析データ予測による検証では、自社従来モデルと比べて最大35%の改善が見られたという。