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路面電車で日本初の「顔パス乗車」 熊本市電

丸紅は、熊本市交通局が運行する路面電車で「手ぶら」「顔パス」で乗車できるAI顔認証技術を用いた運賃決済システムの実証実験を12月20日から開始する。参加事業者は、ナレッジクリエーションテクノロジー、丸紅ネットワークソリューションズ、R.D.Works、レシップ、アプラス。

事前にモバイル定期券アプリ「QUICK RIDE」やプリペイド型アプリ「BANKIT」に登録した利用者の顔を判別・認証し、顔認証システムと連携させることと、「BANKIT」利用時に自動引き落としが正常に行なわれることを確認する。実証実験は2024年3月31日まで行ない、利用者の利便性向上やスムーズな乗降などの効果を検証し、顔認証システムの本格導入を目指す。

利用者は、事前にアプラスが提供するアプリ型プリペイドカード「BANKIT」をインストールし、氏名や生年月日、顔写真などの情報を登録。乗車前にBANKITの電子ウォレットへチャージを行なう。モバイル定期と連携する場合は、レシップが提供するモバイル定期「QUICKRIDE」のアプリ内から顔写真を登録する。

降車時に、車両に取り付けてあるタブレット端末の画面をのぞき込んで1~2秒ほど静止すると顔認証が行なわれ、モバイル定期との連携や決済が完了。両手がふさがっていたりICカード乗車券やスマートフォンなどがなくても運賃を支払える。

一部の車両(10編成)が対象だが、運行時間が固定されている超低床電車は全て対象となる。対象路線は全線。

丸紅はこれまでも富山県や長野県の公共交通機関で顔認証決済の実証実験を行なってきており、それらの実証結果を踏まえ、公共交通機関での利用促進だけでなく、店舗やスタジアムなど周辺施設での導入も促進する。また、並行して主要クレジットカードやPay払いとの連携も早期実現を目指す。