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OpenAI、サム・アルトマンCEOが退任 事実上の解任か

11月6日の「DevDay」に登壇したサム・アルトマン氏

OpenAIは17日(米国時間)、CEOのサム・アルトマン氏の退任を発表した。CTOのMira Murati氏が暫定CEOに就任する。

退任理由については、「取締役会とのコミュニケーションにおいてアルトマン氏が率直さを欠き、取締役会の責任遂行を妨げている。取締役会は、アルトマン氏が引き続きOpenAIを率いる能力を信頼していない」としており、事実上の解任とみられる。

Mira Murati暫定CEOについては、「OpenAIの価値観、運営、ビジネスへの理解をもたらし、会社の研究、製品、安全機能をリードしている。CEOを正式に探す間、シームレスな移行が行なわれることを期待している」としている。

取締役会はプレスリリース中で、「OpenAIは、AGI(Artificial General Intelligence/汎用人工知能)が全人類に利益をもたらすという使命を推進するために構成されている。取締役会は、この使命に全力を尽くすことに変わりはない。OpenAI設立と成長に対するサムの多くの貢献に感謝している」とコメントしている。取締役会メンバーは、チーフ・サイエンティストのIlya Sutskever氏、Quora CEOのAdam D’Angelo氏、Tasha McCauley氏、Georgetown Center for Security and Emerging TechnologyのHelen Toner氏。

この移行の一環として、創業メンバーで取締役会会長のグレッグ・ブロックマン氏は引き続きOpenAIに留まるが、取締役会会長を退任し、CEOの直属の役職に就くと発表。ただし、ブロックマン氏は「今日のニュースを受けて、私は退任する」と自身のXに投稿している。

サム・アルトマン氏は、「OpenAIで過ごした時間が大好きだった。個人にとって、そしてできれば世界にとっても変革をもたらすものだった。才能のある人々と一緒に仕事をするのが大好きだった。次にすることについては、後ほど説明する」とXに投稿している。

アルトマン氏は、6日に開催されたOpenAIの「DevDay」に参加。GPT-4 TurboやGPTsなどの新たなサービスや同社の戦略についても説明していた。

OpenAIと提携するMicrosoftのサティア・ナデラCEOもXに投稿。「我々はOpenAIと長期契約を結んでおり、イノベーション アジェンダと製品ロードマップを実現するために必要なすべてのものにアクセスできる。我々のパートナーシップ、そしてMira(暫定CEO)とチームに今後も協力していく。我々は力を合わせて、このテクノロジーの利点を世界に提供し続ける」としている。

なお、19日(米国時間)には、アルトマン氏のCEO“復帰”の動きも報じられており、アルトマン氏も「i love the openai team so much(私はOpenAIチームがとても好きだ)」とXに投稿。多くのOpenAI社員らが、引用で「ハートマーク」を付けてXに投稿しており、”暫定CEO”のMira Murati氏もハートマークを送っている

【更新】 19日以降の復帰に向けた動きを追記(20日0時更新)