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身につけるAI 新たな小型ウェアラブル「Humane Ai Pin」

米Humaneは9日(米国時間)、AIを活用した新たなパーソナルウェアラブルデバイス「Ai Pin」を発表した。会話することでAIの力を常に持ち運べるという新たなフォームファクタを目指し、米国では11月16日から受注を開始する。価格は699ドルで、通信機能などによるサブスクリプションが月額24ドル必要となる。

Ai Pinは小型のデバイスで、メインコンピューターとバッテリーの2ピースで構成される。話しかけたり、タッチパッドを使ったり、ジェスチャーで操作可能。ディスプレイが無い点がスマートフォンとの大きな違いだが、手のひらなどに投影するレーザープロジェクタを装備し、情報表示も可能。音楽再生のコントロールなどに活用できる。

メインコンピューターとバッテリーブースターで構成される
レーザープロジェクターを装備

マイクも内蔵し、Ai Micでは検索により、ユーザーが探しているものを素早く見つけ、文脈に合わせて表示する。ユーザーの声のトーンでメッセージを送れる機能も搭載。音楽配信サービス「TIDAL」と提携し、AIを活用した音楽体験も可能としている。自分にだけしっかり聞こえるパーソナルスピーカーを搭載する。

パーソナルスピーカーを装備

また、Ai Pinは“通訳”としても動作する。異なる言葉での通訳のほか、コンピューター・ビジョンにより、食品を識別して、栄養目標をサポートするといった使い方できるとする。バッテリも1日使えるとしている。

今日食べたものからプロテインの摂取量を回答

Cosmosと呼ぶ独自のOSを搭載。AIソフトウェアフレームワークであるAi Busは、アプリの管理を不要とし、ユーザーが何を必要としているかを素早く理解し、適切なサービスに接続するという。Qualcomm AI Engineを搭載したSnapdragonプロセッサを搭載。広角RGBカメラや深度センサー、モーションセンサーなども搭載する。

RGBカメラ

ウェイクワード(呼びかけ)は不要で、センサーがアクティブになった際にライトを点灯。専用のチップにより管理するなどプライバシーの保護も配慮しているという。

通信機能は米国での独占パートナーであるT-Mobileと連携。Ai Pin専用の電話番号と無制限の通話、テキスト、データなどが含まれる。

Humane(ヒューメイン)は、MicrosoftとOpen AIと連携して、Ai Pinを実現。4年間にわたり開発を続けてきたという。OpenAIのサム・アルトマンCEOは、「AIが人間の可能性を増幅させる未来を我々は信じており、Humaneもこのビジョンを共有している。AIを活用し、テクノロジーや世界との関わり方を再定義するために彼らと提携できることを誇りに思う」とコメントを寄せている。