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ドンキ、majicaアプリに新機能「マジボイス」 いいよ/ビミョーで商品評価
2023年11月1日 18:57
パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(PPIH)は、オリジナル電子マネー「majica(マジカ)」の公式アプリに、新機能「マジボイス」を11月末ごろに導入する。マジボイスのリリースに先行し、11月2日にはマジボイスに関連した「マジ価格」を開始する。
PPIHは「情熱価格」を、「プライベートブランド」ではなく利用者とともに作り上げる「ピープルブランド」として展開している。これからは、商品だけではなく価格や店舗体験まで、利用者にとって最も都合のいい店を目指し、「People Store(ピープルストア)」宣言を行ない、新機能のマジボイスを立ち上げる。
マジボイスのコンテンツは「正直レビュー」と「おしえて掲示板」の2つ。
正直レビューは、購入商品を「いいよ!/ビミョー」の二択で評価するコンテンツ。情熱価格だけではなくメーカー商品も含めた5万アイテム以上を対象とする。商品に対するコメントを投稿する機能もあり、購入していない商品についても投稿可能。アプリ会員は評価やコメント・ランキングを見ることができる。
コメントは公序良俗に反するなど問題のある投稿を除き、ポジティブ、ネガティブのどちらも包み隠さず公開する。これが納得感のある買い物につながるとしている。
また、商品評価の推移を確認できるグラフや、評価をもとにした毎月の人気商品とイマイチ商品のランキングを表示する。
商品評価は可視化するだけではなく、改善や価格の見直しなどにも活用。正直レビューのコメント欄にPPIHの担当者が、改善の検討や進捗に関するコメントを投稿することもある。
11月2日に開始するマジ価格は、マジボイス上で高評価だった商品を安く提供する取り組み。「売れ残りなど、企業が売り切りたい商品、売りたい商品をお安く提供するものではない」(PPIH 上席執行役員 森谷健史氏)点が特徴で、「利用者にとって最も都合のいい店」を目指すための取り組みの1つとなる。マジ価格開始時点では、人気商品を会員限定価格で提供する。
おしえて掲示板は、利用者同士が繋がるコミュニティのコンテンツ。タイムセールなど何気ない情報交換の場として利用できる。
PPIHでは、マジボイス立ち上げにあたって「マジボイス実現委員会」を設置。委員会担当者が利用者とメーカーや店舗との間に入り、関係各所と情報を共有して、個別の店舗対応から商品の改善に至るまで対応をとる。さらに、対応の過程はすべて、マジボイス実現委員会のサイトで公開する。
PPIH 代表取締役社長 吉田直樹氏は、「顧客最優先主義を実現する上では、商品だけではなく、価格、店舗体型に至るまで、お客様の声を真摯に受け止め、変えていくことが必要」と説明。「みんなの声で、ぜんぶが変わる!?」をステートメントとしたマジボイスを提供する。
森谷氏はマジボイスについて「企業主語のプロモーションの場ではなく、お客様のリアルな反応や評価を忖度なしに可視化し、いただいた声をもとにした改善のために奔走する私たちを包み隠さずお見せする、いわばお客様主語のドキュメンタリーであると考えている」と説明した。
発表会ではお笑い芸人の錦鯉が登壇。マジボイス実現委員会担当者に、長谷川雅紀さん、渡辺隆さんがそれぞれドン・キホーテへの不満を伝えた。
雅紀さんの不満は「迷う」。圧縮陳列のため、どこに何があるかがわからないとし「目的の商品のところまで誰かが手を引っ張って連れて行ってくれればいい」と提案し、これに対して担当者は「床に各商品カテゴリーへの道順を示す」という改善案を提案した。
渡辺さんの不満は「焼き芋の焼きあがる時間がわからない」。「ドンキの焼き芋はめちゃくちゃ美味い」としつつ、買いに行くと「今焼いてます」となっていて買えないことがあるという不満を述べた。これに対して担当者は、「一部店舗ではタイマーを設置している」とした上で、「タイマー設置に向けて責任をもって対応していく」と話した。そのほか「店内放送で焼き上がりまでの時間を告知する」という提案もあった。
また渡辺さんがよく利用するドン・キホーテは葛西店であることを明かし、「葛西店は駐車場が狭く、柱にこすっている人がたくさんいて、その柱の色がいい色になっちゃっているので、これも改善したほうがいい」と追加でコメント。担当者は「実現できるかどうかは協議が必要ですが、対応します」と約束した。