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ガーミン、鮮やか画面の本格ミリタリー「tactix 7AMOLED」に触れる

ガーミンジャパンは、ミリタリー準拠のマルチスポーツGPSスマートウォッチ「tactix」シリーズより、「tactix 7 AMOLED(タクティクス セブン アモレッド)」を、10月5日に発売した。価格は198,000円。

Garminのフラッグシップモデルのひとつである「epix Pro」をベースに、ミリタリーや航空機能を追加したマルチスポーツGPSスマートウォッチ。風防にはサファイヤガラス、ベゼルやリアカバーにはDLCコーティングのチタン素材を採用している。

1.4型のディスプレイは、新たにAMOLED(有機EL)を採用。従来モデル「tactix 7 Pro」では半透過メモリインピクセルディスプレイとソーラーバッテリーを備え、より長い駆動時間を実現していたが、AMOLEDを搭載することで、解像度は従来の280×280ピクセルから、454×454ピクセルに向上。画面の輝度や鮮やかさも向上している。

半透過メモリインピクセルディスプレイは、バックライトが無くても太陽光など外光があれば画面を見ることができる等、バッテリー消費を抑えられるメリットがあるが、夜間や暗い屋内などでは視認性が下がってしまう。そのため、暗所ではバックライトを使う必要があった。通常の液晶ディスプレイ等に比べるとコントラストも低かった。

AMOLEDを搭載したことで、これらの課題が解消され、屋外だけでなく、屋内でも視認性が向上している。また、解像度が向上し、コントラストも高いことから、文字や地図の視認性も格段に向上した印象をうける。

AMOLEDになったことで輝度が向上した
左がtactix 7 AMOLED、右がtactix 7 Pro

駆動時間はやや短くなり、スマートウォッチモードでの駆動時間はtactix 7 Proが約37日(ソーラーバッテリー分含む)であったのに対して、tactix 7 AMOLEDは約31日間となる。AMOLEDではソーラーバッテリーを搭載していないため、バッテリー駆動時間は短くなるものの、必要十分な駆動時間を実現しており、画面の鮮やかさとのトレードオフとしても十分なメリットがあるように感じた。

衛星測位はGPS/GLONASS/GALILEO/みちびき(補完信号)。通信機能はWi-Fi/Bluetooth/ANT+。防水性能は10気圧防水。本体サイズは51×51×16.4mm。重量は96g。

タクティカル機能として、暗視用の緑色LEDライト、暗視ゴーグル着用時でも画面が視認できるナイトビジョンモード、ミリタリーレベルの高精度なデュアルポジションGPSフォーマットなどを搭載。デュアルポジションGPSフォーマットでは緯度経度の他に、米軍やNATO、自衛隊でも使われているグリッドコード「MGRS(Military Grid Reference System)」も表示することができる。MGRSは1メートル単位で位置情報を表示でき、緯度経度よりも簡潔な数字で位置を表示するのが特徴。

アビエーション(航空)機能も新たに搭載。NEXRADムービングマップや航空の標準であるMETAR&TAF気象レポートに対応し、内蔵されている世界の空港データを元にフライトプランを作成可能。フライトログや、水平位置指示器、高度アラートと血中酸素アラートを搭載し、独自アプリ「Garmin Pilot」と同期して活用できる。実際のパイロットは機体のアビオニクスの他、バックアップとしてタブレット端末を持っているが、tactix 7はさらにそのバックアップとしても活用されているという。

アビエーション機能も充実

その他、暗闇での活動への影響を低減するため、画面を赤色に統一して周囲に気づかれにくくする「レッドシフトモード」や、長距離射撃時のより正確な照準をサポートする「弾道計算機機能」、捕虜になった際にデータをすべて消去する「キルモード」など、軍用を意識した機能を多数備える。防水性能は10気圧防水。本体サイズは51×51×16.4mm。重量は96g。

LEDライトを搭載。緑色と白色を切り替え可能

ターゲットユーザーは現役自衛官やアウトドア、ミリタリー好きなど。特に陸上自衛隊では同社のタフネスモデル「Instinct」を使用しているユーザーが多いとし、主に訓練中の自己位置特定などに活用されているという。