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LINEヤフーと読売新聞、記事のプライバシー尊重で共同声明

読売新聞グループ本社とLINEヤフーは5日、インターネット空間やSNS等でのプライバシー尊重に向けて、共同で声明を発表した。読売新聞とLINEヤフーにおいて、インターネット上に掲載される記事やSNS発信などでのプライバシーの侵害を防ぐための取り組みをそれぞれ実施していく。

両社では、インターネット上で、プライバシーへの配慮に欠ける情報発信が目立つ現状について、検討・協議し、問題意識を共有してきたという。今回、世界最大発行部数の読売新聞と、国内最大級の利用者を有するLINEヤフーが、共同で問題を提起し、行動を起こすことで、プライバシーが尊重されるより良い社会への一歩になるとの考えで一致。コンテンツに反映させる取り組みを始める。

読売新聞

読売新聞では、プライバシーの取り扱い原則を定めるオンライン用報道指針を徹底する。

主な取り組みは以下の通り。

  • 事件、事故の記事は掲載期間を限定する
  • 記事の見出し(タイトル)では、記事の内容を逸脱した文言の使用や、煽情的、刺激的な表現をしない
  • 個別事案ごとにプライバシー情報の掲載可否を慎重に判断する

また、新たに「読売新聞オンライン」で配信する記事ごとに「読者の報告」を選択肢方式で募り、プライバシーへの配慮に関する項目も含める。11月中に運用を始め、配信記事の品質向上につなげる。

LINEヤフー

「LINE NEWS」と「Yahoo!ニュース」においては、LINE公式アカウントの「LINE NEWS DIGEST」と「Yahoo!ニュース トピックス」でプライバシーに配慮がない記事を掲載しない方針を改めて確認する。

従来より、伝える価値とプライバシー配慮の必要性を記事ごとに検討し、配慮が足りない記事は掲載していないが、改めてプライバシー配慮により重点を置くという。Yahoo! ニュースの例では、前科・前歴や本人の信条など、個人のプライバシーに深く関わる情報を含む記事は、報道の必要性にも照らし、慎重に検討していく。

LINE NEWSとYahoo!ニュースでは、記事ごとに、報告フォームを設置しており、「大げさな見出し、性的・暴力的な内容」などについて、選択式でユーザーの意見を集めている。ここに、Yahoo!ニュースは7月から、LINE NEWSは9月からプライバシー配慮に関する選択肢を追加し、ユーザーによるプライバシー配慮不足のフィードバックを分析。必要な場合、記事配信社に伝え、プライバシーの尊重に取り組む。

Yahoo!ニュースでフィードバックが多かったのは、「芸能人や元芸能人のプライベートに踏み込んだ記事」「事件の被害者や被害者家族、加害者家族などのプライベートに踏み込んだ記事」など。

なお、これらの取り組みや解決策は、読売新聞社とLINEヤフー双方の意思を尊重し、個別に考えて実行する。また、読売新聞は、LINEヤフー側から要請があった場合、プライバシーを含む報道に関する社内指針や個別案件での対応ノウハウを提供するとしている。