ニュース

築55年の多摩川住宅ニ棟、522戸の団地を1千戸超のマンションに建替え

多摩川住宅ニ棟団地マンション建替組合は、東京都狛江市西和泉二丁目および調布市染地三丁目にて、コンサルタントのユーディ都市建築研究所と共に行政協議や全権利者との合意形成を推進する「多摩川住宅ニ棟団地マンション建替え事業」において、狛江市の認可を受け、マンション建替組合を設立した。参加組合員として、積水ハウス、小田急不動産、長谷工コーポレーションが事業に参画する。

マンション建替え等の円滑化に関する法律に基づいて、1968年竣工の築55年、522戸の住宅団地を、1,217戸の大規模マンションに建替え、再生する事業。'24年度に工事着工、'27年度に1工区竣工、'28年度に2工区竣工を予定する。

計画では、公園を中心とした自然の中の住まい「in the park ~公園の中の住まい~」をコンセプトに、約5haの敷地のうち約1haを公園や遊歩道とし、多摩川沿いの自然豊かな立地に調和する緑豊かなまちづくりに取り組む。

また、敷地内を東~西・南~北と貫通する歩行者空間に沿ってカフェラウンジやキッズルーム、テレワークスペースなどの共用施設を配置。にぎわいの創出、多様な世代の交流促進を図る。

敷地面積は52,348.00m2、建築面積は19,410.15m2、延べ面積は101,933.69m2、建築物の高さは36.91m。1,217戸のうち分譲戸数は未定。

多摩川住宅は1968年に完成した、敷地約334,000m2、賃貸住宅1,826戸、分譲住宅2,048戸、計3,874戸で、大型店舗、野球場、テニスコート、公園、小・中学校3校も含む団地。当時は規模、斬新さから画期的なモデル団地として多くの見学者を迎えていたが、築50年余が経過した現在は、建物の老朽化、防災性の低下、地区内の高齢化率の上昇といった課題から、多様な世代による魅力ある街への再生が求められているという。