ニュース

マネーフォワード クラウド、インボイス制度対応「AI-OCR自動仕訳」

マネーフォワードは、「マネーフォワード クラウド会計」「マネーフォワード クラウド確定申告」において、受領した請求書や領収書をAI-OCRによって解析し、自動で仕訳ができる機能の提供を開始する。

証憑の文字情報をAI-OCRで読み取ってデータ化し、仕訳まで自動で行なえる機能。スキャンや、スマートフォンなどで撮影した証憑をマネーフォワード クラウド会計、マネーフォワード クラウド確定申告のAI-OCRで読み取り、自動で仕訳を作成する。利用料金は'24年5月まで無料、同年6月1日以降は6枚以上、1枚あたり20円の従量課金制。マネーフォワード クラウド確定申告のmobile版提供の時期は未定。

1つの証憑を複数の日付で仕訳作成をすることも可能。また、インボイス制度対応として、取引先が適格請求書発行事業者に登録しているかどうか、読み込んだ登録番号を国税庁法人番号公表サイト検索することで都度確認できる。読み取った証憑は、電子帳簿保存法対応ストレージサービス「マネーフォワード クラウドBox」に、電子帳簿保存法の要件を満たした状態で保存される。

従来、経理担当者は証憑を紙やPDFで受け取った場合、証憑の文字情報を目視しながら仕訳データを会計ソフトに手入力する必要があり、負担となる上に、打ち間違え等のミスの恐れがあった。さらに、10月からインボイス制度が施行され、適格請求書であるかを確認する作業、税率に応じた会計処理、証憑の保管などの作業負担が増えるほか、12月で電子帳簿保存法の宥恕期間が終了し、電子データで受領した証憑は、すべての事業者が一定の要件を満たして電子保管する必要がある。

こういった状況に対し、AI-OCR自動仕訳機能により経理業務の負担削減、正確な仕訳につながるとしている。

作業手順は、「自動で仕訳」、「AI-OCRから入力」を選択。証憑ファイルを選択し、「電子帳簿保存法区分」を選択してアップロードする。読み取った証憑の情報が自動で入力され、仕訳候補を自動作成する。

利用イメージ
マネーフォワード クラウド会計 AI OCR自動仕訳機能 デモ動画

2回目以降の同じ取引先の場合は、同じ相手・内容の取引であれば、初回に読み取った証憑データをAI-OCRが学習する。取引先を一度登録しておけば、前回と同じ自動仕訳ルールが適用されるため、確認して登録ボタンを押すだけで仕訳が完了する。

今後は、マネーフォワード クラウドBoxにアップロードした証憑も自動仕訳の対象になる機能を提供予定。これにより、マネーフォワード クラウドBoxに複数の証憑を一括でアップロードすると、AI-OCRで証憑を読み取り、マネーフォワード クラウド会計、マネーフォワード クラウド確定申告に連携して自動で仕訳を作成する。