今夏は平年より暑い　ウェザーニューズ猛暑見解

夏の気温傾向

ウェザーニューズが「猛暑見解2023」を発表した。今年の夏(7〜9月)の気温は全国的に平年より高く、7月下旬から8月上旬にかけて暑さのピークを迎えるとしている。

7月になると、太平洋高気圧が本州付近への張り出しを次第に強め、7月中旬には、本州付近に停滞している梅雨前線が日本海から東北付近まで北上するという。このため、7月中旬までに西日本から東海地方、関東甲信地方で梅雨明けするところが多く、暑い時期が始まる。7月下旬には東北地方でも梅雨明けとなる見込み。

西日本や沖縄を中心に、7月は平年より高く、8月は中旬以降で暑さの和らぐ時期があるものの、残暑は厳しくなるという。9月は全国的に高温傾向となり、前半を中心に残暑が厳しくなるとしている。

7月下旬から8月上旬は、フィリピン近海の対流活動が活発となり、西日本や沖縄を中心に太平洋高気圧の勢力が強まって暑さのピークとなると予想。本格的な暑さに慣れていない時期でもあることから、熱中症への注意を呼び掛けている。

暑さの鍵となるのが、太平洋高気圧とチベット高気圧。太平洋高気圧とチベット高気圧は広がる高度が違うため、同時期にチベット高気圧が日本付近まで張り出した場合は、太平洋高気圧と上空で重なり合って“ダブル高気圧”となり、2つの高気圧が非常に背の高い1つの高気圧のようになって厳しい暑さをもたらす。35℃以上の猛暑日が続いたり、フェーン現象が起こりやすい場所では40℃前後の酷暑になることもあるという。

9月になっても日本付近には南から暖かい空気が流れ込みやすいため、前半を中心に残暑が厳しい見込みで、暑い期間が長くなるとしている。