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6月15日は「PDFの日」 Acrobat30周年
2023年6月14日 18:40
アドビは、PDF&Adobe Acrobat30周年を記念した記者会見を行ない、6月15日が「PDFの日」として認定されたことを発表した。
PDFフォーマットが開発されたのは1991年。Windows 3.1が発売された1992年よりも前で、当時のオフィスではPCよりも専用のワープロで文書を作成するのが一般的だった。インターネットも一般では普及しておらず、文書のやりとりはフロッピーディスク経由、海外との文書のやりとりでは国際郵便などを使うなど時間がかかるものだった。
PDFフォーマットは、物理的なやりとりではなく、電子的な手段で文書のやりとりが行なえるように開発され、1993年にPDFを閲覧・作成できる「Acrobat」が発売された。アドビの共同創設者である、ジョン・ワーノックは、1991年に「今日の紙ベースの情報伝達は物理メディアによって妨げられている。Adobe Acrobatのテクノロジーにより、情報とアイデアの流れをより自由にする」と宣言。その後、PDFはインターネットの普及に後押しされて爆発的に市場を拡大してきた。
1993年~2012年にかけて、文書のやりとりが徐々にWebに移行。文書を信頼できる形でやりとりする必要性が発生してきた。2012年~2023年には、PDF作成がコモディティ化し、セキュリティも向上。PDFを使った電子署名なども普及していった。また、PDFフォーマットはすでにISOに移管し仕様が公開されており、アドビ以外のベンダーでも気軽に取り扱えるフォーマットになっている。
PDFの特徴は、「多層な情報コンテナ」としており、テキストや画像など表面から見える情報以外に、フォームデータ、注釈や添付ファイル、メタデータ、セキュリティ、電子署名、アクセスコントロールなど多数のレイヤーで構成され、その真正性が担保されている。
現在では、メールやWeb、クラウド上でやりとりされているPDFファイル数は数兆、2022年にアドビアプリ上で閲覧、作成されたPDFファイル数は4,000億回以上としている。PDFによるペーパーレス化によって、31,000本の木の削減と、2,300台の車を1年間走らせないのと同じ影響があるという。
今後は、ドキュメントインテリジェンスの時代と定義し、あらゆる場所でPDFを活用。Adobe SenseiのAIや機械学習でビジネスプロセスを加速するなど、PDFの価値を根本から再び改革するとしている。
6月15日は「PDFの日」 イメージソングも
1993年6月15日に正式発表されたPDFが30周年を迎えることを記念し、発表日である6月15日は日本記念日協会の認定のもと「PDFの日」と制定された。
また、日本の女性ソロアーティスト「xiangyu(シャンユー)」さんが手がける30周年記念ミュージックビデオも作成。来年、自身も30歳になるシャンユーさんが、Acrobatの可能性と、自分のこれからの挑戦を重ねた思いを楽曲にしたもの。
また、30周年を記念したTwitterキャンペーン「#PDF 検定」を6月15日~29日まで実施。PDFの多彩な機能やユニークな特長について、クイズ形式で出題することでPDFの様々な面を知ってもらうための企画。開催期間中、1週間おきに投稿される全3問のクイズに解答すると、正解数に応じてAdobe Acrobat Proのライセンスコード1年分や、クッション、ステッカーなどのアドビオリジナルグッズが合計45名に当たる。