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イオン、食品レジの「スマートモデル」を300店に拡大

スマートモデルの事例(イオンスタイル新豊川)

イオンリテールは2023年度、食品レジにおける最新の「スマートモデル」をイオン、イオンスタイルなど約300店舗に拡大する。

イオンリテールではスマートモデルのパターンとして、レジゴー、現金対応セルフ、キャッシュレスセルフの3つのセルフレジ、およびセミセルフ(支払いセルフ)、サポートレジを、店の売上規模ごとに設定している。

スマートモデルの展開イメージ

これまでの経緯は、2020年以降、利用者が貸出用の専用スマートフォンで商品のバーコードをスキャンして専用レジで会計するレジゴーの展開と並行して、精算のみ自身で行なうセミセルフレジの展開を拡大。レジ精算の効率化とレジ待ち時間の短縮につなげた。

2022年には「イオンスタイル天王町」で、セルフレジを含めた新たなレジ配置モデルを試行し、以降複数の店舗で検証を実施。様々な支払いスタイルに対応しながら、導入前に比べ生産性を30%改善できたという。加えて、レジゴーとセミセルフレジの2種類での展開と比べ、省スペース化を実現し、創出したスペースは催事売場等で品揃えの拡充につなげている。

ただし、国内におけるキャッシュレス決済額はこの5年で約1.5倍に拡大し、小売業においてはセルフレジの展開が拡大している一方で、現金対応や接客応対、会計時などのサポートは将来的にも必要と推測。高齢者や目の不自由な人など、会計時に手助けが必要な利用者のためのサポートレジを、約240店舗で展開している。

会計時に従業員が介助を行なえるサポートレジ

こういった背景から、スマートモデルを2024年2月末までに約300店舗に拡大する。展開店舗は関東、北陸信越、東海、近畿、中四国のイオン、イオンスタイルなど。導入効果として、レジ効率30%向上、1店舗当たりの人時創出約5,000時間/年を見込む。

なお、レジ種類の増加とあわせて、従来の黒一色でのレジ番号の案内から、色別の表示に変更している。

レジ種類別の表示

今後は、衣料や暮らしの品においてもレジ改革を進め、レジ業務から利用者のサポートや接客業務へシフトする。