レクサス、新型ミニバン「LM」世界初公開

レクサスは、4月18日～4月27日に開催される上海モーターショーで、新型「LM」のプロトタイプを世界初公開した。日本での発売は、2023年秋頃を予定している。

初代LMは主に中国やアジア地域でのショーファードリブンMPVの需要に応えるため、2020年に販売を開始。4座/7座仕様を販売していた。

新型LMは、近年のラグジュアリーマーケットにおける価値観の変化をうけ、車名が意味する「ラグジュアリームーバー」としての価値や存在意義をあらためて見直し、全面刷新。すべての乗員が自然体でくつろげる乗り味と居住空間を作り上げることを目指し、素直で正確な操縦性、ノイズや不快な振動を気にすること無く乗車できる快適性と機能性を実現した。

エクステリアデザインは気品のある存在感と空力性能を考慮した、機能的本質と動的性能がスタイリングからも伝わるレクサスのデザインランゲージに沿ったものとした。インテリアデザインは、前席周りは運転に集中できる機能性と上質感を兼ね備え、後席はゆったりと過ごせる広さと仕立てのいいシートやトリムのほか、さまざまな装備を搭載した。

ボディサイズは、全長5,125mm、全幅1,890mm、全高1,955mm。パワートレーンは、2.4L直列4気筒ターボハイブリッドシステム［eAxle］、2.5L直列4気筒ハイブリッドシステム［E-Four/FF］。日本国内は、4人乗り仕様(2.4L直列4気筒ターボハイブリッドシステム［eAxle］)から導入予定。

インテリアは、フロント席にレクサスのコクピット思想「Tazuna Concept」を採用。シンプルなインパネとコンソールにより運転に集中できる環境を実現した。

室内には間接照明を採用。イルミネーションは14色のテーマカラーと好みに応じて選べる50色のカスタムカラーの計64色を用意、好みの色調を選択できる。

着脱可能なタッチ式コントローラー「リヤマルチオペレーションパネル」を備え、リヤクライメートコンシェルジュ/シート/オーディオ/照明など後席の各種機能を操作できる。2列目シートのコンソールアームレストに2個装備し、左右の乗員がそれぞれ好みで設定可能。

3列シートの6/7人乗りに加え、ショーファードリブンMPVとしての用途を想定した4人乗り仕様もラインアップ。4人乗り仕様では、前席と後席の間にパーティションを設置。上部には昇降式スモークガラスを備えプライバシーと開放感を両立させた。48型の大型ワイドディスプレイも用意。オンラインによるビジネスミーティングやエンターテイメントなどシーンに合わせた使い方が可能。ディスプレイ下部には冷蔵庫や収納スペースを設置した。

後席には専用の独立シートを装備。オットマンの伸縮量を従来型より延長しつつ、パーティションとの距離を保つことで余裕のあるスペースを確保した。また、レクサスとしては初めて、アームレストとオットマンにもシートヒーターを採用。パーティションの上部中央には、乗員と周辺温度を検知する後席専用の「温熱感IRマトリクスセンサー」を設定。乗員の顔、胸、大腿、下腿の体の部位を4つに分け温熱感(温かさ/冷たさ)を推定することでエアコンやシートヒーターなどを一括コントロールし、車内を常に快適な温度に保つ。アームレスト内に収まる格納式テーブルはタブレット端末やノートPCを操作できる十分なサイズとし、質感の向上や滑り止め/傷つき防止の機能性を持たせた表皮巻きの天板としている。

静粛感にこだわったLMでは、外部からの音を完全にシャットアウトするのではなく、音の適度な反射により空間の広がりを感じさせる工夫を施した。具体的には、ルーフヘッドライニングの積層構成を見直しあえて非吸音化することで、心地よい静粛性を実現している。

先進予防安全技術「Lexus Safety System +」を搭載。運転状況に応じて、適切な操作サポートを行なうプロアクティブドライビングアシストや、ドライバーモニターとの連携によるドライバーの運転状況に応じた最適制御など、安全・安心なドライブに貢献する。