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アプリとリモコンの状態を同期。SwitchBotが新スマートリモコン
2023年3月16日 20:00
SB C&Sは、スマートホームデバイスのSWITCHBOT社と提携し、スマートホームの標準規格「Matter」に対応したスマートリモコン「SwitchBot2 ハブ2」を3月24日から発売する。価格はオープンプライスで、直販価格は9,970円。
SB C&S子会社のBBソフトサービスでは、スマートホームデバイス「+Style」を展開するなど、SwitchBot製品は“競合”とも言えるが、SB C&Sは1月から国内販売代理店としてSwitchBot製品の取り扱いを開始した。量販店などの実店舗展開などで協力し、国内におけるスマートホーム展開を強化する。
Matter対応はアップルから
SwitchBot ハブミニ2は、温湿度センサーなどを備えたスマートリモコン。エアコンや照明、テレビなどの家電やスマートホーム機器を、Wi-FiやBluetooth、赤外線経由で制御できる。150万台以上を販売した「SwitchBot ハブミニ」(5,980円)の上位モデルとなり、SwitchBotブランドで初めて「Matter」に対応する。
Matterは、Apple HomeKitやGoogle アシスタント、Amazon Alexaなどのスマートホーム製品と連動可能なスマートホームの標準規格となり、SwitchBot ハブ2を核として、Matter対応機器を含む様々なスマートホーム製品の制御が可能となる。
Matterについては、SwitchBot ハブミニ2がMatterのBluetooth「ブリッジ」として動作し、Matter対応製品と連携。まずは、Apple HomeKitから対応し、SwitchBotのBluetooth製品であるカーテン開閉装置「SwitchBot カーテン」が対応する。ホームアプリからのカーテンの開閉操作や、HomePod/Apple Watchでの操作が可能となる。Siriからの操作も可能。2023年内にSwitchBotの多くのBluetooth製品で、Matterに対応する計画。
今回のSwitchBot ハブ2では、Matter対応はApple HomeKitのみとなるが、Works with AlexaやGoogle アシスタント(Works with Google Home)の各スマートデバイス規格に対応しているため、AlexaやGoogle アシスタントとの連携も可能。SiriやAlexaなどが混在したスマートホーム環境でも利用できる。
Apple HomeKitから対応開始した理由は、「日本ではアップルユーザーが非常に多く、ニーズが多いと判断した」(SWITCHBOT プロダクトマネージャー 北島祥氏)とのこと。また、AmazonやGoogleはすでに多くのスマートホームデバイスが用意されているが、アップル関連製品が少ないことも先行Matter対応の理由のようだ。
赤外線エリアを拡大。アプリとリモコンの状態を同期
SwitchBot ハブ2は、IEEE 802.11b/g/n(2.4GHz)の無線LANとBluetooth(BLE4.2)、赤外線送受信機能を備え、対応するスマートホームデバイスや家電製品と連携できる。
本体には温度などを表示するディスプレイを備えるほか、温湿度、照度センサーを内蔵し、測定値をトリガーとした家電操作に対応。「15度を切ったらエアコンをONにする」といった家電制御が可能となる。また、無線LANの発熱影響を排除するため、温湿度センサーはケーブル部に内蔵している。
画面上にもON/OFFボタンを備えており、外出時にOFFをタップすると、エアコン、テレビ、照明などを一括でオフにするといった利用が可能。この「シーン設定」は自由にカスタムできる。
SwitchBotハブ2では、4,800社以上、8.3万以上の製品の赤外線リモコンに対応。定期的にコードをアップデートするため、新たな製品にも対応できる。メインの赤外線LEDのほか、補助用赤外線LEDも6つ搭載するため、部屋の幅広い範囲の機器でリモコン操作が行なえる。送信範囲は従来の「SwitchBot ハブミニ」の2倍となる。
エアコン操作では、エアコンのリモコンから発信された赤外線情報を「ハブ2」が受信し、同時にアプリに反映してリアルタイム同期する「IR Decoding」に対応。アプリや音声操作を使わずに、エアコンの付属リモコンで操作した場合も、ハブ2側で正確に使用状況を把握できる。
SWITCHBOTでは、「IRリモコン、ハブ機能、温湿度計、スマートボタンを一体化した『4in 1デバイス』」としてSwitchBotハブ2を展開していく。外形寸法は80×23×70mm(幅×奥行き×高さ)、重量は63g。
SB C&Sとの協力は実店舗拡大。国内1000店舗体制へ
2019年から発売している「SwitchBot ハブミニ」は、国内で150万台を販売する大ヒットモデルとなった。手軽な価格や高性能が支持されて、スマートリモコンの代表格となっている。より高機能でMatter対応のSwitchBot ハブ2とともに、スマートデバイスの強化により、日本におけるスマートホーム展開を強化していく。
その一環として、防水対応のSwitchBot 温湿度計を新たに市場投入することも明らかにした。
一方で、これまでのSwitchBotの日本市場展開はオンラインの販売チャネルが中心となっており、実店舗での展開は進んでいなかった。今回協業したSB C&Sはスマートプロダクトに強いディストリビューターであり、国内販売の強化で協力。全国の大手量販店などを中心に、年内に1,000店舗以上での展開を目指す。
3月24日からはオンラインのほか、エディオン、ケーズデンキ、ジョーシン、ZOA、DCM、ノジマ、ビックカメラ、ベイシア電器、ヤマダデンキ、ヨドバシカメラなどの全国の家電量販店でSwitchBot ハブ2を販売開始する。
SB C&SとSWITCHBOTは、店舗におけるプロモーションや展示、販売企画などで協力。SB C&Sの+Styleの展開などでスマートデバイス展開のノウハウを有しており、相乗効果でスマートホーム市場の拡大を図る。