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大井町の大規模再開発始まる 新駅改札・オフィス・商業施設・歩行者ネットワーク
2023年3月7日 17:01
JR東日本グループは、大井町駅周辺広町地区開発(仮称)に本格着手する。東京南エリアの交通結節点となる「大井町」で延床26万m2の大規模複合開発を行なうもので、品川区と連携した施設整備や駅の改良により、大井町エリア全体の賑わいと回遊性の向上などを目指す。JR東日本の開発街区は、4月に本体工事着手、2025年度末開業予定。
品川区が策定した「大井町駅周辺地域まちづくり方針(2020年)」に含まれ、大井町エリアのまちづくりを牽引する役割を担う開発。歩行者ネットワーク整備や防災分野などで品川区や周辺地域・事業者の方々と連携してまちづくりを進める。JR東日本は大規模複合施設を、品川区は新区庁舎などを整備する。
開発では、歩行者ネットワークと広場を整備。駅としながわ中央公園方面のエリアをつなぎ、周辺の高低差に対応した重層的な歩行者デッキを整備する。駅周辺の東西軸のアクセス性を向上し、開発街区と南側のエリアをつなぐ東急大井町線高架下に新設する通路と接続する。
また、大井町駅東口駅舎を改良し、開発街区に直結する改札や出口の新設、コンコースの拡張などを行なう。駅の北側には、バリアフリーでバスやタクシーなどが利用可能な4,600m2の交通広場を整備する。
JR東日本が開発するのは高さ115m/26階建てのオフィスや商業棟、住宅棟、ホテルからなる「A-1街区」と、地上2階で商業・駐車場の「A-2地区」。オフィスはJR東日本ビルディング、商業はアトレ、ホテルは日本ホテル、賃貸住宅はジェイアール東日本都市開発が運営する。
オフィスは、基準階貸室面積約5,000m2と、東京南エリア最大規模。低層部には、ラウンジなど地域の人の新しい働き方を支援するオフィスサポート機能も備えている。
商業施設は、歩行者ネットワークに面して開放的なアウトモール型の施設を展開。シネマコンプレックスも入居する。
ホテルは285室で、地域の人も利用しやすいラウンジやレストランを備えた「まちに開かれたホテル」を展開。屋上には、都心の夜景や隣接する車両基地の車列も一望できるルーフトップバーを設ける。
賃貸住宅は290戸。都心の駅直結複合開発の利便性と高層階の眺望を備え、共用部には、開放的なエントランスやテレワークに対応したワークラウンジを設置する。
また、鉄道のメンテナンス拠点を身近に感じられるよう、整列する鉄道車両を一望できるデッキの整備や、工場見学のイベントなども行なう予定。
大井町駅東口駅舎は、人工地盤の増設によるコンコース拡張と既存施設の改良により、計画地に直結する広町改札(仮称)や北口(仮称)を新設。広町改札前には広場を整備することで、待合せなどに利用できる滞留空間を拡張する。りんかい線からのアクセス通路や、JR線ホームについても改良し、利便性の向上と混雑の緩和を図る。
JR東日本グループでは、「高輪ゲートウェイシティ(仮称)」を中心に、浜松町駅から大井町駅に至る「東京南エリア」のまちづくりを進めており、「大井町駅周辺広町地区開発(仮称)」も重要な柱の一つと位置づけ。品川区とともに大井町エリア全体の新たな賑わい創出を目指す。