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金融機関の紙の申込書のフォーマットを変えずにデジタル化 NTTデータ

NTTデータは、既存申込書のフォーマットを変えることなく、Webブラウザ上での表示・記入を可能とする「One-W1ndow(ワンウィンドウ)」の提供を、金融機関向けに2月から開始した。まずは京都銀行が利用を開始する。

金融機関の窓口受付業務のデジタル化を促進するサービス。Webブラウザ上で、既存申込書のフォーマットを変えずに表示・記入ができるため、顧客は金融機関の窓口に設置しているタブレットなどから申込ができるほか、インターネットバンキングの認証を介したPCやスマートフォンからの申込も可能となる。

顧客申込情報の改ざん防止機能などの入力制御機能も備え、Webブラウザ上での受付におけるセキュリティ上の懸念にも対応する。

金融機関の勘定系システムと連携して、顧客申込時の申込書にあらかじめ顧客情報を埋め込み表示するため、金融機関職員にとっては入力項目が削減され、申込手続きにかかる入力負担軽減に繋がるとしている。

また、申請管理機能では、受付データの回覧機能を備えていることから、顧客申込のペーパーレス管理と受付事務の集約化が可能。従来の紙媒体の申込書の管理作業や、行内の郵送作業が不要となり、窓口職員の業務負担が軽減できる。

そのほかワンウィンドウを利用することで、顧客申込をデータで受付でき、受付したデータをシステム連携させることで、後続事務の自動化に繋げられる。

既存の認証機能と連携することで、顧客自身のPCやスマートフォンでも申込ができるため、場所を選ばずに各種手続きを行なえる。NTTデータが金融機関に提供する個人向けインターネットバンキングサービス「AnserParaSOL」との連携を実装済み。スマートフォンからの申込時には、スマートフォン専用画面を自動的に表示するなど、利用端末に応じた画面を表示することで、多様なデバイス・チャネルからの受付を可能とする。

今後、地銀共同センター参加行をはじめとした地方銀行および他業態金融機関へのサービス展開を図る。

導入する京都銀行では2月27日より「京銀リモートサービス」として、下鴨支店店頭にて試行を開始する。試行の第1段階として、各種手続きを本部担当者がリモート受付するサービスとして提供し、店頭での一部窓口業務を非対面化する。

対象となる手続きは、定額自動送金(新規・解約)、取引明細表発行で、対象者は個人、個人事業主。段階的に対象手続きや対象店、対象者を拡大し、将来的には顧客自身のPCやスマートフォンでの利用を可能とする予定。